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『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』爽やか青年が義妹に抱く執着と劣情……そのギャップに萌え!

TL漫画レビュー
瑠璃と駿の画像
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / 祥伝社

“TL漫画の王道展開”ってありますよね。

ヒーローとヒロインが出会い、恋をする。
友人は温かく見守ってくれるけど、恋のライバルが立ちはだかったり、親に反対されたり、さまざまな恋愛の障害を乗り越えて主人公カップルの絆が強くなっていく――。

このようなよくある展開をどう面白く読ませるかは、作者の腕の見せどころと言えるでしょう。

『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』(八重代七瑚)は王道のストーリー展開。

ですがキャラクター設定や物語の構成が“いわゆるTL漫画”らしくなく、読むたびに「えっ!? えっ!?」とリアルに驚きの声が出てしまう、すごい作品なんです!

ページをめくる手が止まらなくなる、その魅力をお伝えしていきます。

あらすじ

本作のヒロインは、五十嵐瑠璃(いがらし るり)
おとなしく地味なのですが、よく見ると人目を引く美人な女の子です。

瑠璃の画像
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

お相手となるヒーローは、五十嵐駿(いがらし しゅん)
要領が良く、なんでも淡々と物事をこなせる優秀なタイプ。爽やかで男女問わず人気があります。

駿の画像
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

幼いころ、両親の再婚で義兄妹になった駿と瑠璃。

駿は医学部の2年生、瑠璃は文学部の1年生として、実家から同じ大学に通っています。

そんなふたりは、実は恋人同士
時間を見つけては逢瀬を重ね、誰にも言えない秘密の関係を築いてきました。

駿と瑠璃の関係を軸に、彼らに対してさまざまな感情を抱く個性的なキャラクターたちを交えて物語は展開していきます。

見どころポイント

本作はTL漫画にしてはめずらしく、群像劇のようにそれぞれの視点からのストーリーも描かれます。
つまり各キャラがすごく立っているんです!

ここでは主人公カップルのふたり、そして周りのキャラクターたちが織りなす先の読めない展開について魅力を掘り下げます。

爽やか青年が義妹に抱く、執着と劣情

瑠璃がほかの男と話していたことにやきもちを焼く駿の画像
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

駿は爽やかさMAXの好青年ですが、どこか淡々としていて掴みどころがない一面も。
そんなところも逆に追いかけたくなるのか、女性からはモテるタイプです。

駿を狙っている女子は、彼のことを「駿くんってかっこいいけど淡白な感じしない?アッチのほうとか」「セックスとか想像できない」と、性に淡白な青年だと思っているよう。

しかしその実態は、義妹に息もつかせぬディープキスをし、自ら義妹のいろいろな箇所を好きこのんで舐めまくる、「淡白」という言葉とは程遠い男!

さらに中学時代には瑠璃の同級生・野水(のみず)とセフレのような関係になっていました。
でも彼女との関係は駿にとってまったく大事ではないようで、淡々と対応。

爽やかさと冷めたプレイボーイという二面性にゾクッとします。

そんな彼が、唯一独占欲をあらわにするのが義妹の瑠璃。

瑠璃が熱を出したのにひとりで帰ったときは大急ぎで後を追い、瑠璃が何を食べるか悩んでいたら自分の分を注文するときに瑠璃の食べたいものを選んで半分こ。

そうやって大切に大切に世話を焼きつつ、ほかの男と話しているだけで嫉妬し束縛する執着心も。

淡々としている爽やか青年が、ただひとりの義妹にだけ向ける執着と劣情。

そのギャップにキュンキュンします♡

人前では手も繋げない……駿と瑠璃のせつない恋愛

駿と瑠璃は義兄妹。

瑠璃の親友・あおちゃんこと葵(あおい)以外に付き合っていることは言っていない、秘密の関係です。

触れ合うことができるのは、家の中や誰もいない図書館などの密室だけ。

いつ知り合いに会ってしまうかわからないので、人の目があるところでは恋人同士なのに手も繋げません。

なので、第5話から描かれる遠出デートは、人目を気にせず思いっきりイチャイチャするふたりが見られる貴重なエピソード!

駿と瑠璃が遠出デートをしている様子の画像
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

なんと駿と瑠璃はその時点でまだ一線を超えておらず(いろいろしてはいます!)、ふたりの関係性のせつなさにやきもきしていた読者としても「ついに……!」と手に汗握ります。

ここからは2巻の内容になりますが、駿と気まずい雰囲気になってしまった瑠璃が自分から仲直りするために行動する姿、そしてそこからふたりが結ばれるシーンは必見です!

先が読めなすぎるTL群像劇!

重要なことを言います……。

本作は2巻から加速度的に面白くなります!

もちろん1巻収録分のエピソードもおもしろいんです。遠出デートは1巻収録の5話から始まりますしね。

でも、物語が本格的に動き出すのは2巻から。

というのも、本作は過去と現在のエピソードが入り混じる構成。
1巻で瑠璃と駿の関係性を過去・現在ともにしっかり描き、2巻以降はサブキャラクターたちがどんどん物語に絡んでくるようになるんです。

  • 駿の母親であり、瑠璃との間に確執がある五十嵐翠(いがらし みどり)
  • 瑠璃の親友で秘めた思いを抱く杉石葵(すぎいし あおい)
  • 強烈なインパクトがあり駿の元セフレである野水晶(のみず あきら)

まずは駿の母親・翠という存在。

五十嵐翠
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

駿の実母であり、瑠璃にとっては実父と再婚した義母にあたります。

チクチクと瑠璃に嫌味を言う翠。
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

瑠璃の実父は単身赴任をしているため、いつもは瑠璃と駿、そして翠の3人暮らし。
しかし、翠は瑠璃とふたりのとき、瑠璃につらくあたります。

それはなぜ? ふたりにどんな確執が……?

実は翠とその離婚した前夫、そして瑠璃の両親は、もともと知り合いだったようで……。
離婚した前夫、つまり駿の実父も登場し、親世代にもせつない感情があったことが匂わされます。

次に瑠璃の親友・葵

彼女は頭がよく、気持ちのさっぱりとした美人。瑠璃とは中学時代からの親友で、瑠璃の絶対的な味方です。

葵の過去編では、瑠璃との出会いで不良だった葵が立ち直っていく過程、そして瑠璃への気持ちの目覚めが描かれています。

葵は瑠璃に切ない思いを抱いている。
引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

これがせつなくていい……! ぜひチェックしてみてください。

そして最後に駿の元セフレ・野水

かなり強烈なキャラクターです(笑)。

引用元:『甘く痺れて抜けない、義兄の棘~駿ちゃん、大好きです…~』
© 八重代七瑚 / アイプロダクション

瑠璃を陰でいじめていた“嫌な女”ではあるのですが、遠出デートで駿に再会してから「駿に彼女がいたとしても絶対に別れさせる」と決意したページは「……すごい!」と声が出てしまうほどインパクト大の演出でした。

あまりネタバレをしないほうが楽しめると思うので、紹介はここまでにしますね。

こういったサブキャラクターの存在感の強さ、そして「このキャラクターたちが瑠璃と駿に何をするのか、まったく先が読めない!」という展開が本作をより魅力的にしています。

まとめ

義兄妹カップルのせつない関係、そして個性的な周囲のキャラクターたち。

彼らが織りなす物語は、王道かつ未知の展開の連続です。

本作は2023年11月時点で4巻まで発売されています。

前途多難な瑠璃と駿の恋はいったいどうなるのか、ぜひ読んで確認してみてくださいね!

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ティーンズラブ小説・マンガ、海外ロマンス作品など大人のラブストーリーを読み漁っています。自分のブログでも書評・レビューを公開中。

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