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『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』ざまぁも溺愛もどっちも読みたい!の希望にお応えする聖女追放ファンタジー

少女漫画レビュー
『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』1巻
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
© コロポテ / 糸加 / はま / 双葉社

無性に「ざまぁ!」な展開を読みたいとき、ありませんか?

憎い相手がヘマをした様子を見て痛快がる「ざまあみろ」から転じたネット用語「ざまぁ」。男性向け作品でも女性向け作品でも人気ジャンルとなっていますが、王道の「ざまぁ」作品を見つけたのでご紹介します!

タイトルは『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』

因果応報なスカッと感、そしてヒロインがヒーローに溺愛される胸キュンも同時に味わえるその魅力をお伝えしていきますね♪

あらすじ

主人公のエルヴィラ・ヴォダ・ルストロは、公爵令嬢、王の婚約者、そして聖女候補でもありました。

主人公の公爵令嬢エルヴィラ。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
© コロポテ / 糸加 / はま / 双葉社

この国では、“乙女の百合”と呼ばれる伝説の花を咲かせた者が聖女として認定されます。

エルヴィラは見事乙女の百合を咲かせましたが、婚約者であるアレキサンデル王によって偽聖女の汚名を着せられ、婚約破棄を突きつけられてしまいました。さらに、すぐさま男爵令嬢のナタリアが乙女の百合を咲かせたと聖女に認定され、アレキサンデルとナタリアの婚約が発表されたのです。

偽聖女と大勢の前で言われたエルヴィラは自ら国外に出ようとしますが、なぜかアレキサンデルが大反対! 実は、平民暮らしが長く王妃教育の済んでいないナタリアの補佐として、エルヴィラに面倒くさい実務を押し付けようとしていたのです。

エルヴィラたちが揉めていたところ、颯爽と現れたのがゾマー帝国の皇太子ルードルフ・リュディガー・エーベルバイン。その場を収めたうえに、「以前からずっとお慕いしておりました」とエルヴィラに求婚。エルヴィラはゾマー帝国に迎えられることになります。

ゾマー帝国の皇太子ルードルフ。ずっとエルヴィラに片思いをしていた。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
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しかし、エルヴィラがいなくなった祖国では、次から次へと災害が起こり始め……。

一途な皇太子と礼儀正しい完璧聖女のじれキュンラブロマンスが展開されていきます!

見どころポイント

「聖女もの」「追放もの」「ざまぁ」「溺愛」と多くの人気要素を併せ持つ本作。

ここでは主に「ざまぁ」と「溺愛」に焦点を当て、見どころをご紹介します♪

自分から追放したのに執着!? ざまぁ展開への期待

現実はままならないこともあるけど、物語の上では酷いキャラクターは痛い目に遭ってほしい!

そういった因果応報な展開を期待する声にしっかりと応えてくれるのが本作。

本作の酷いキャラクターとは……ヒロインのエルヴィラに偽聖女の汚名を着せて婚約破棄まで行った、アレキサンデル王とナタリアです!

エルヴィラの婚約者だったアレキサンデル王。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
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「ざまぁ」は「聖女もの」「追放もの」ととても相性がよく、聖女を不当に追放した側には不幸が訪れるのがお約束。でも、読者である私たちがその展開に因果応報を感じるには、追放した側のキャラクターが大事です。つまり、とっっっても嫌な言動をするキャラであればあるほど、カタストロフィを迎えたときに盛り上がるのです!

アレキサンデルとナタリアはどうか?

大勢の前でエルヴィラを偽聖女だと貶め、エルヴィラという婚約者がいながら男女関係になり、彼女に面倒な仕事を押し付けて自分たちは楽しく暮らすことを画策していたことが発覚、というのが第1話。

さらにナタリアは、エルヴィラを救おうとした隣国の皇太子ルードルフやイケメン貴族に色目を使ったり、王妃の仕事を拒否したり、災害の際に聖女としての祈りをおざなりにして泣きついたり。

アレクサンデルの新たな婚約者にして聖女(?)のナタリア。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
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アレキサンデルも負けてはおらず、ナタリアという偽物の聖女を本物に見せるために乙女の百合を偽造し、次々と起こり始めた災害はエルヴィラに責任を押し付ける始末。

役満!と言いたくなる嫌な言動です(笑)。

エルヴィラを追放した直後からアレキサンデルとナタリアにはひたひたと不幸の気配が押し寄せていますが、ふたりはめげずに(?)悪事を重ねていきます。

ぜひチェックしてほしいのが、自分からエルヴィラを追放したのに、彼女に執着しているアレキサンデル! ナタリアをそっちのけでエルヴィラを追いかける様子は見どころです。

国のトップとして無責任極まりないふたりが最後にどんなざまぁな結末を迎えるのか、見届けたくなること必至!

奥手な皇太子のスピード求婚&溺愛にキュン

エルヴィラとルードルフのカップルが穏やかに愛を育んでいく描写も見逃せません。

エルヴィラの婚約破棄後、すぐさま彼女の両親のもとで求婚したルードルフ。

「その求婚は同情から?それとも政治的野心?」といぶかる両親に、彼は「本当にずっと昔からエルヴィラ様に惹かれていたのです」と思いの丈を告白。さらに「出会ったとき、あなたはすでに婚約されていた」と切ない片思いを吐露するのです。

ルードルフが切ない気持ちを告白するシーン。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
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また、この偽聖女騒動と婚約破棄の裏には、賢くない王妃を立てて国を都合よく操ろうという謀略がありました。有能なエルヴィラは飼い殺すことができず、邪魔だと判断されたのです。婚約破棄はしましたが、公爵令嬢であり王妃教育もすんでいて、さらに本物の聖女であるエルヴィラは命を狙われる。そんな危険から彼女を遠ざけるため、ルードルフはゾマー帝国への逃亡を提案します。

安全を保証するうえ、婚約破棄したばかりのエルヴィラを慮って「あなたの気持ちが私に傾くまであなたには触れないことをお約束します」と宣言! いい男すぎる!

皇太子の誠実な態度に、彼女の両親も結婚を快諾。

ふたりはゾマー帝国でゆっくりと知り合っていくことになります。

奥手ながらエルヴィラへの愛を隠さないルードルフ。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
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ルードルフは奥手ながら、何かにつけ「私よりエルヴィラを思っている者はおりません!」「見惚れていました」とエルヴィラへの溺愛を隠さないところが本当に素敵……!

ウブなふたりの穏やかな恋愛に、ニヤニヤしてしまうこと請け合いです♪

皇太子だけじゃない! 多くの人から愛されるヒロイン

実は、エルヴィラを愛するのはルードルフだけではありません。

彼女はゾマー帝国の人々からの敬愛も勝ち取っていきます

少し前までアレキサンデルの婚約者で、偽聖女の烙印を押されたエルヴィラ。そのまま何もせずにゾマー帝国の人々に受け入れてもらうのは難しいと、まずは帝国で乙女の百合を再び咲かせようと努力します。

偽聖女だったら咲かないし、本当に聖女なら乙女の百合が咲くはず。

汚れてもいい作業着に着替え、温度管理や肥料の配合に気を遣いながら虫も恐れず育てた甲斐もあり、ゾマー帝国でも見事乙女の百合を咲かすことができました。そうしていくうちに、帝国では干ばつが解消されるなど聖女のおかげとも言える天恵も。

ルードルフの両親。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
© コロポテ / 糸加 / はま / 双葉社

ルードルフの両親である皇帝と皇后からも可愛がられ、臣下からの信頼も厚く、国民からも聖女として愛されるようになっていくのです。

原作小説は3巻まで発売中!

原作小説の『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』1巻。
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
© 糸加 / はま / SBクリエイティブ

『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』の原作は、糸加先生の小説です。

小説になろうやカクヨムに掲載されており、本編は完結済み。現在番外編が連載されています。

単行本は、ツギクルブックスから3巻まで発売中!

コミカライズで気になった人は、原作小説も手に取ってみてくださいね。

まとめ

溺愛描写もざまぁな展開も楽しめる『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』。

コミカライズの作画は30話までコロポテ先生、新章から芭奈水希先生が担当されています。

新章のエルヴィラとルードルフのやり取りも胸キュン必至です。

新章のエルヴィラとルードルフのやり取り
引用元:『王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。』
© 芭奈水希/コロポテ / 糸加 / はま / 双葉社

コミックスは6巻まで刊行中!

ぜひエルヴィラとルードルフ、それからアレキサンデルとナタリアの両カップルの行く末を見届けてください♪