『ロード・オブ・ザ・リング』や『ゲーム・オブ・スローンズ』など、壮大なファンタジーはお好きですか?
そんなあなたにおすすめしたいのが、おやぬ先生のTL漫画『恋する秘文の戦士たち』です!
海外ドラマのような骨太のファンタジー要素、そしてTL漫画を読む醍醐味とも言える男女のもだキュンな恋愛!
どちらも楽しめる、1作で2度美味しい作品なんです♡
まずは、本作のあらすじをご紹介します!
あらすじ
ヒロインのヒャナは、帝国に滅ぼされたツォル国の生き残り。
祖国がなくなった後、鍛冶士としてひとりでさまざまな土地を渡り歩いていました。
ある夜、「俺が誰だかわかるよな」とヒャナのことを知っている様子の男と出会います。
それが本作のヒーローである戦士・ホトヴァ。
ある秘密を抱えるヒャナはホトヴァを自分の追手だと思い、彼の前から逃げ出します。
ヒャナの秘密とは、帝国が狙う“炎の秘文(ルーン)”を授かっていたこと。
ホトヴァは“炎の秘文”を持つヒャナに「ある願い」を叶えてもらうため、彼女を探していたのです。
しかし、ようやく出会えたヒャナは目が見えなくなっていました。
そこで、ヒャナの目が治るまで、彼女の護衛をすることに。
こうして、ふたりきりの旅が始まるのです……!
見どころポイント
本作の見どころは、ヒャナとホトヴァの一筋縄ではいかない恋路! そして北極圏(ノルド)をモデルにした本格ファンタジーの世界観です。
ここでは、その魅力の一端をご紹介します。
容赦のない戦士としてのホトヴァと、ヒャナの前でだけかわいいホトヴァのギャップ
ホトヴァは戦士としてあまりに優れており、その戦いぶりは苛烈にして過激。
容赦のない殲滅っぷりに味方側からも“化物”と呼ばれるほどです。
そんなホトヴァですが、ヒャナの前ではよく赤面するかわいい男に(笑)。
ヒャナにはじめて名前を呼ばれたらドキドキし、気持ちを抑えきれずヒャナの寝込みを襲っちゃったときは戸惑いながらも大興奮、ひとりで見回りの最中もヒャナを思い出して口元を緩める……。
端から見ると「それは恋だよ!」と叫びたくなるのですが、ホトヴァは情緒が発達してないので自分の恋心に無自覚です。
でも、そこがいい!
無自覚なのにヒャナをとても大事にし、彼女の一挙手一投足に情緒不安定になり、喜び、守り抜こうと必死。
容赦のない戦士としてのホトヴァと、無自覚ながら恋をして赤面するかわいいホトヴァのギャップに胸がキュンキュンします♡
ヒーローは父の仇!? 一筋縄ではいかない恋
ヒャナはホトヴァとふたりで旅をするうち、ホトヴァの不器用な優しさや思いやりに触れ、彼のことを好きになってしまいます。
でも実は、ヒャナにとってホトヴァは父王の仇。
父王を刺した直後のホトヴァに出会っていますが、現在のヒャナは目が見えないため、彼が父の仇であると気付いてません。
相手の正体を知らず、恋に落ちてしまったヒャナ。
ホトヴァ=父の仇だと知ったとき、ヒャナがどう考え、どんな行動をとるのか。
読者としては「地獄が待っているのかもしれない……!」というハラハラ感、もう一方で、すれ違いから生じるもだキュン展開への期待感が止まりません。
独特の風景描写……これがおやぬ版ノルディックファンタジー!
本作の風景描写をぜひじっくり見てみてください。
パキッとした線ではなく、グレーの濃淡で表現されていることがわかると思います。
これは本作の舞台のモデルである北極圏(ノルド)が、光の弱い世界だから。作者のおやぬ先生はその幽玄で儚く暗い美しさを、グレーで表現しているんです。
また、「秘文(ルーン)」は本作の重要なキーワードのひとつ。
「地上のあらゆる物体の表面に顕れる痕」と説明されており、ヒャナは「炎」、ホトヴァは「勝利」の秘文を所持しています。
こういった絵から発せられるノルディックな雰囲気と、本格ファンタジーの要素が絡み合って独特の面白さ・読み応えを生んでいる『恋する秘文の戦士たち』。
実は、おやぬ先生の過去作『戦傑の花嫁』と同じ世界観の物語なんです。
本作の5話からは、『戦傑の花嫁』のヒーローも登場しています!
もちろん過去作を知らなくてもまったく問題なし!
でも知っていると、より本作の面白さを堪能できると思います。
まとめ
1巻の時点ではまだまだ謎が多く、壮大なファンタジーが始まる序盤といった印象の『恋する秘文の戦士たち』。
エピソードが増えるごとにどんどん魅力を増していき、ヒャナとホトヴァの恋も切なく、過激に、そして面白くなっていきます。
「現代もののTL漫画も面白いけど、ちょっと珍しい作品も読んでみたい」という方や、「ファンタジーが大好き!」という方にぴったりな漫画なので、ぜひ手に取ってみてくださいね!
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