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『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』無限ループから逃れてのんべんだらりと暮らしたい、キュートで強気な元悪役令嬢の冒険!

少女漫画レビュー
『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』表紙画像
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

過去にループして、人生をもう一度やり直せるとしたら……?
人生のあるポイントにおいて間違いを犯してしまった人は誰しも、時間を巻き戻してその日に戻り、違う選択をしてもっと幸せな人生を送りたいと願うことでしょう。

『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』(漫画:宙百  原作:辺野夏子)は、舞台は異世界ですが、転生や憑依ではなくタイムリープの物語♪
4歳まで巻き戻った元悪役令嬢のルルフィーナが、過去の事件を回避し、のんべんだらりとした人生を歩むために王子様をも避けようとするストーリーです!

それでは、物語の見どころと魅力をチェックしていきましょう♡

あらすじ

主人公の悪役令嬢ルルフィーナは、王子様に婚約破棄される日の前後1週間を何度もループしていました。つまり、愛する王子様に別れを告げられ、その1週間後に死を迎え、気がついたら婚約破棄の1週間前までタイムリープ……。
それをずっと繰り返すのなんて、どんな強靭なメンタルの持ち主でも耐えられません!

せめて1週間前でなく、もっと昔に戻れたら…。そうしたら、今度はきっと間違えないのに…」
ルルフィーナがそう思いながら馬車に乗っていると、いつもとは違う「巻き戻りの感覚」が起こります。「ルルフィーナ…俺を助けてくれ」と誰かが呼ぶ声が聞こえ、目が覚めると彼女は4歳に戻っていたのです!

4歳に戻ったルルフィーナ
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

実は、ルルフィーナが4歳のときにある不幸な出来事があり、その日から彼女と彼女の家族の人生は崩壊の一途をたどりました。
ルルフィーナはその不幸を回避し、王子様には関わらずに幸せになることを決意しますが、運命が変わったことで前世とは違った王子様との繋がりが生まれてきて……。

愛されヒロインになって、のんべんだらりと暮らしたい、ルルフィーナの冒険が始まります☆

登場人物

ルルフィーナ
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

ルルフィーナ:侯爵令嬢。4歳のときにある「事件」を起こし、家族は崩壊状態に。その後、元々の性格も災いし、世間からは王子とその幼馴染の恋人の仲を引き裂こうとする「悪役令嬢」と呼ばれていた。タイプリープで4歳に戻る前は王子に婚約破棄される前後1週間を何度もループしていた。

ドミニク王子
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

ドミニク王子:穏やかで優しい王子。権力争いに巻き込まれて地方に避難した先で出会った女性と恋に落ち、のちにルルフィーナと婚約を交わすも破棄。ルルフィーナが4歳に戻って不幸を回避したことにより、王子の運命も大きく変わる。

見どころポイント

小さな出来事が連鎖的に作用するこによって、やがて大きな出来事に繋がることを「バタフライ効果」といいますが(日本のことわざだと「風が吹けば桶屋が儲かる」ですね)、タイムリープモノの面白さのひとつはまさにそこ。過去を変えることによって変化する未来にあります。
この物語でも、ルルフィーナが過去の事件を回避することによって、新たな運命の岐路に立たされるのがポイントです♪

やり直しを決心するルルフィーナ
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

主人公の勝ち気な性格が魅力的♡

ルルフィーナは元悪役令嬢ですが、転生や憑依によって心が入れ替わったわけではありません。だからもともとの勝ち気な性格は、4歳にタイムリープしてもそのまま!
それでも、リープ前の自分の性格が難ありだったことには気付いていて、今回の人生では「愛されヒロイン♡」を目指すのです。

けれど気質はどうしても変えられなくて、油断すると「おしゃべりしている暇があったら、さっさと仕事に戻ったらどうなのかしら?」など、ついつい辛辣な言葉が出てしまいます(笑)。

悪い笑みを浮かべるルルフィーナ
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

また、メイドのアイシャが辞めさせられそうになったときには、「アイシャがクビになったら、次は誰が私の犠牲になるでしょうね?」と恐ろしい薄ら笑いでクビを撤回させます。自分の悪役キャラを分かっているからこその戦略ですね♪

そんなルルフィーナですが、1回目の人生ではわからなかった両親やアイシャの優しさに気付き、人としても成長していきます。もともとの強さと行動力に加え、思いやりの気持ちまで備わったとしたら……。ルルフィーナはどんな困難にも打ち勝つ、最強の令嬢になりそうです!

事件を避けたのに、運命に翻弄される!

1回目の人生+何度かのタイムループによって、ドミニク王子とは結ばれないことを悟ったルルフィーナ。

彼を恋しく思う気持ちは今も変わりませんが、王子はアンジェリカというヒロインと結ばれてハッピーエンドとなるはず。「私は邪魔をしませんから、どうぞお幸せに…」と身を引き、代わりに平穏でのんべんだらりとした暮らしを目指します。

ドミニク王子を諦めるルルフィーナ
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

しかし「事件」を回避したことで、ルルフィーナを取り巻く人たちの運命が大きく変わっていきます。

例えば、ルルフィーナの母親。1回目の人生では、母親は事件を苦に自ら命を絶ちますが、事件そのものが消滅した2回目の人生では、両親の夫婦関係は良好のまま継続。1回目にはいなかった弟か妹が生まれることになるのです!

その結果、ルルフィーナは侯爵家の跡を取らなくてもよくなり、結婚話が舞い込みます。相手はなんと……。
ここでもルルフィーナは運命に翻弄されてしまうのですね!

ミステリー要素が物語のスパイスに!

1回目の人生で起こった「事件」は、どちらかといえば不幸な「事故」でした。ルルフィーナは、生まれたばかりの従弟のアレンにハチミツを与えてしまい、それが原因でアレンは命を落とした──ルルフィーナ自身も、ずっとそう思っていました。

疑いをかけられるルルフィーナ
引用元:『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』
© 宙百 / 辺野夏子 / マイクロマガジン社

ところが、2回目の人生でそれを回避したにも関わらず、別の事件が起こります。そう、すべては誰かによって仕組まれたことだったのです! 危険を回避したことによって、この先ルルフィーナはさらなる陰謀の渦中に巻き込まれてゆくのでしょうか?

ルルフィーナのおかげで生きながらえたアレンも、赤ん坊でまだ喋ることはできないけれど、どうやら何かを知っている様子。ルルフィーナの2回目の人生にアレンがどう関わってくるのか……。
そして、巻き戻るときに聞こえた「助けてくれ」という声は誰のものなのか……。

今後の展開が期待されます♪

まとめ

元悪役令嬢が幸せな人生を手に入れるために奔走する『元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!』。物語は現在も連載中で、コミックは3巻まで発売しています♪

1巻の巻末には、原作者による描き下ろし短編小説「フォーチュン・ガール」も掲載♡
小説の主人公は、本編でも活躍するメイドのアイシャ。いつも明るくてめげない、愛すべきキャラクターです。
ルルフィーナとアイシャの関係が分かると、物語をさらに楽しめますよ♪

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