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『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』離婚寸前の専業主婦、異世界で自立を目指す!

少女漫画レビュー
『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』1巻の表紙画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

醤油。それは私たち日本人のソウル調味料。
醤油。それは内なる活力源。

今回は、一度聞いたら忘れない印象的なタイトルの本作『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』をご紹介します!
そうです、ポーションが醤油(笑)。

本作は『小説家になろう』で富士とまと先生が書かれた小説を、リスノ先生がコミカライズした作品。
異世界転移した離婚寸前の専業主婦が自分のスキルを活かしながら冒険者を目指す物語で、RPGゲーム好きな方はもちろん、自分の居場所を求める方(と、お腹が空いた人)に贈る、異世界グルメアドベンチャー!

さあ、さっそくストーリーをご紹介していきましょう!

あらすじ

学生結婚で専業主婦をしていた三十路の優莉(ゆうり=ユーリ)は、結婚10年目にして夫から理不尽な離婚を突き付けられます。

理不尽な離婚を突き付ける夫
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

「仕事を見つけて、1人で生活できるようになったら離婚でも何でもしてあげる」と啖呵(たんか)を切って家を飛び出し、ハローワークに向かった彼女でしたが――。

気づけばそこは「冒険者ギルド・西へルナ支部」。なぜか異世界転移していたのでした!

「冒険者ギルド・西へルナ支部」に異世界転移してしまったユーリ
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

そこでユーリが偶然出会ったのはS級冒険者・ローファス。

S級冒険者・ローファスとの出会い
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

彼はユーリに「冒険者見習い」の仕事を紹介すると言って、彼が建てた家に彼女を連れて行きます。

そこにいたのは中学生くらいの青年ブライスと、小学生くらいの少年カーツ少女キリカ

彼ら冒険者見習いたちはダンジョンでスライムを倒してポーションを回収することで、レベルを上げながらお金を稼いで日々の生活を成り立たせています。

スライムの画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

ポーションには「当たり」と「ハズレ」があり、当たりポーション1本で食事であるパンかジャガイモに交換が可能。
食事がパンとジャガイモばかりでは……と考えたユーリは、この世界で「不味い」と言われている食材を使って、料理をしようと考えます。

そんな中、“ある香り”がしていたハズレポーションのひとつが醤油だということが判明!!

これ…ハズレじゃないよ!大当たり…醤油だよ!
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

ユーリはみんなと協力し合い、次々と美味しいご飯を作っていって――!

料理の腕で異世界をたくましく生き抜く元専業主婦、現・冒険者見習いであるユーリのファンタジーが開幕です!!

見どころポイント

それでは本作の見どころポイントを見て行きましょう!

ポイント1. レベルが上がるごとに広がる料理のレパートリー?

まずはポーションの説明を。

スライムを10匹倒すとポーションが1本出てくるようになっており、冒険者見習いはそれを収穫して日々の食費に充てています。

無一文のユーリは、スライム倒しに大奮闘!
見た目(だけ)はかわいいスライムたちですが、その動きは……無理ぃぃぃッ!! “ある生物”を連想させるその様子は、ぜひ漫画でご確認ください(笑)。

さて、頑張ってゲットしたポーションですが、価値のある「当たりポーション(黄色)」と価値がなく廃棄される「ハズレポーション」とがあります。
当たりポーションが出る確率は30匹倒して1本程度、つまり確率は1/3。

ポーションの説明をするキリカ
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

当たりポーションは1本でパンかジャガイモに交換ができるだけじゃなく、3日に1本飲めば健康状態は問題ないという万能っぷり!
つまり、栄養のある食事を摂らなくても生活していけるんです。

しかし食事をすることは生命維持のほかに、大切な人とのコミュニケーションや、ストレスやプレッシャーを緩和させるといった心の健康を養う役割もあります。美味しいご飯、大切ですよね!! 

そしてタイトルからもあるように、いままで廃棄していた黒いハズレポーションはなんと「醤油」!
それに気づいたユーリはさっそく醤油を使って「焼きおにぎり」を作ります。

焼きおにぎりの出来上がり!
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

炊きたてのご飯に醤油を塗って、オーブンで表面を香ばしく焼き上げて……見ているだけでお腹が鳴りそう!
誰もが脳内で味を思い浮かべることができる、超シンプルな料理です。

ずっと専業主婦をしっかりしてきたユーリにとって、料理はお手のもの。
お次は焼き魚と肉じゃが(肉ナシ)を披露!

みんな、これまで食べたことのないユーリの料理の虜に♡ 完全に胃袋をがっつり掴まれています!

ユーリの料理の虜になるブライス&カーツ&キリカ
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

ハズレポーションには黒だけでなく、薄黄色などほかにも色々な種類があります。
ここまで読んで他のものも調味料なんじゃ……?と思ったあなたはビンゴ!
どんな調味料が出てくるかはぜひ漫画でご確認ください♪ 

調味料が増えるということは作ることができる料理のレパートリーが広がるということ!
さらにポーションを使った料理を食べるとステータス補正の効果もあるようで……!?
しかも現在スライムから収穫できるポーションはまだ「初級ポーション」ということで、ひょっとしてレベルが上がるにつれて、中級・上級と、調味料も増えていくってこと……?

今後のレベルアップがますます楽しみです♡

ポイント2. 同じ小屋のかわいい同居人、ブライス&カーツ&キリカ

2つめのポイントはユーリが連れて行かれた小屋に住んでいる3人。
この仲の良い兄弟のような3人は、働き者な上に性格もイイコたちばかりなんです! 

ブライス&カーツ&キリカの画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

見た目は中学生のブライスは、実は28歳の青年。エルフの血が混ざっているから成長が遅いんだとか。

彼はカーツ、キリカの兄のような存在であり、冒険者見習いの先輩でもあり、レベル10になると小屋を出て行く予定なんだそう。

ブライスの画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

兄妹に見えるカーツとキリカも血は繋がっておらず、カーツは孤児院育ち、キリカの父親は飲んだくれ。
小さな子供にとっては厳しい境遇なのに、それを感じさせない素直さと明るさを持ち合わせています!
とても人懐こくて初対面からユーリにフレンドリーにスライムの取り方を教えてくれたり、進んでお手伝いをしてくれたり……とにかくかわいすぎます! 

この世界においてはユーリの方が後輩(?)にもかかわらず、偉ぶるどころかむしろユーリを「お姉ちゃん」と慕いまくり♡

ユーリに甘えるカーツ&キリカ
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

背伸びはしても生意気さは皆無で、本当に……天使かな?

これはユーリがメロメロになってしまうのも仕方ありません! ふたりの成長が楽しみです♪

ポイント3. ユーリを巡り三角関係の予感!? ブライスvsローファス

異世界でユーリを助けてくれたS級冒険者・ローファス、そして小屋で色々とおしえてくれた、エルフの血を引くブライス……。
3つ目のポイントでは、本作の二大イケメンに注目していきます!

まずはローファスから。
彼はイケメン、S級冒険者(多分強い)、金持ち、人がいい!

ローファスの画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

初対面のユーリを下心ナシに小屋に連れ帰るという面倒見の良さ。聞けば子供たちが安全に暮らせるようにとわざわざセキュリティ万全な小屋を建てたようです。

ブライスに言わせるとS級冒険者なローファスはすでに一生遊んで暮らせるだけのお金があるようですから、子どもたちがきちんと冒険者になれるよう、あえて必要以上に手助けをしていない様子がうかがえます。
時折見せる屈託のない笑顔もなんだかかわいらしくてギャップ萌えしそうなイケメンです。

続いてのブライスは、魔力強め(大躍進の可能性)、率直、穏やか、そして同じくイケメン!

ブライスの画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

誰に対しても基本敬語で話すブライスですが、ユーリに早い段階で告白をする率直さ、おとなしそうな外見からは想像がつかない男らしさを見せてくれます!
いつも穏やかで、論理的。一緒に暮らす子供たちの模範となる青年です。

1巻の中盤でレベル10になった彼はMPが800ある魔力持ち!
今後さらに“つよつよ”な冒険者になるでしょうし、あと5年もすれば大人っぽい外見になるようですから、これは恋人として有望株過ぎて期待大♡

ところでこのふたり、ローファスが30歳か31歳くらい、ブライスが28歳と大体同年代。ふたりともユーリが未成年だと思っているようですが、ユーリだって三十路。

3人とも実は同世代で大人の恋を楽しめる年齢なんですよ……。

ユーリが既婚者と知ったらふたりはどのような反応を見せるのでしょうか? 楽しみです♪ 

ユーリを巡り(?)言い合うローファスとブライス
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

まだ今は種火くらいですが、今後ユーリを巡って熱い火花が散る予感!? 果たして──!?

コミック動画もチェック

現在10巻まで発売中の本作ですが、なんとYouTubeの双葉社公式コミックチャンネルにて、1巻分丸ごとコミック動画を公開中!

ほんわかしたポップなBGMの中、自分でページをめくる手間も要らずに本作が楽しめますので、この機会にぜひご覧ください♪

まとめ

いかがでしたか? 

元の世界では居場所がなかったユーリが異世界で見つけた自分の居場所。
いまだことあるごとに“イマジナリー夫”の言葉がユーリの自己肯定感を下げてくるようですが、思い返せば離婚の申し出の時も、それほどショックは大きくなさそうでした。

ユーリの頭の中で、自己肯定感を下げてくる“イマジナリー夫”の画像
引用元:『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』
© リスノ / 富士とまと / 村上ゆいち / 双葉社

そんなクズ夫の呪縛から早く解き放たれて、本当のしあわせをつかみ取って欲しいものです。
今後もどんな料理が登場するのか楽しみですし、ユーリの冒険者への歩みから目が離せません!

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