Topics

『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』婚約破棄を突きつけられたヒロインが王太子を罠に嵌める!?

少女漫画レビュー
ヒロインのアニエスとヒーローのリュシリュール
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

一迅社メリッサの大人気作品が、待望のコミカライズ!

今回ご紹介するのは賢く強かな侯爵令嬢ヒロイン・アニエスと、“氷の王子“とも称されるほど冷酷な王太子・リュシリュールの複雑な恋愛模様を描いた『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』

婚約者のリュシリュールから、突如婚約破棄を告げられたアニエス。
この想いが彼に届かないのなら、恋心に終止符を打つため、そして家の存続のためにと、アニエスは驚愕の行動に出て──!?

それでは、本作の魅力をご紹介いたします!

あらすじ

主人公はドラフィール侯爵家の令嬢・アニエス。

彼女は、婚約者の王太子・リュシリュールに想いを寄せ、相応しい女性になれるよう、日々努力を重ねていました。

ヒーローのリュシリュール
「アニエス・ドラフィール侯爵令嬢 今日君をここに呼び出した理由はわかっているね」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

しかし一途な想いは実らず、いつしかリュシリュールの隣には、政敵でもあり恋敵でもあるリーリエの姿が。
ある日、リュシリュールはそんな恋敵の目の前で、アニエスに対し淡々と婚約破棄を宣言!

失恋を知った彼女は覚悟を決めて、想いに区切りをつけるため、そして没落の危機にある家を救うため──。

なんとリュシリュールを罠に嵌めて押し倒し、なりふり構わない“ある過激な計画”を実行します!

ヒロインのアニエスとヒーローのリュシリュール
「殿下 油断しましたわね」
「どうです? 馬鹿にしていた取るに足らない女の私にいいように嵌められたお気持ちは」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

その後、計画は成功し、情勢が落ち着くまで隣国で身を隠すことにしたアニエス。
しかし今度はなぜかリュシリュールが、アニエスに対し強い執着をあらわし彼女を捕らえて──!?

想いを拗らせ、すれ違う二人の関係の行く末が気になって、ハラハラドキドキが止まらない本作。

ヒロインの心情もとても繊細に描かれており、感情移入しながら楽しめる作品となっております!

登場人物

ヒロインのアニエス
「だって そもそもあなたがここに来られること自体おかしいから」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

アニエス・ドラフィール:本作のヒロインでドラフィール家の侯爵令嬢。礼儀正しく努力家で、弱さを他人に見せず、常に余裕のある振る舞いを心がける。

ヒーローのリュシリュール
「殿下」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

リュシリュール・ドミエ=マギノビオ:とある国の王太子。氷の王子という異名が付くほど冷たい眼差しを浮かべ、感情を乱す様子を見せない。一方的にアニエスに婚約破棄を宣告する。

見どころポイント

では、本作の見どころを詳しくご紹介いたします♪

強く、そして少し危なっかしい、ヒロインの魅力に惚れ惚れ♡

本作のヒロイン、アニエスは凛とした出で立ちで、頭の切れる魅力的な女性。
リュシリュールや恋敵のリーリエに対しても、常に余裕のある振る舞いを心がけています。

しかし、読者だけが覗き見れる内面は、苦悩したり、悲しんだり、嘆いたりと、一人の人間らしく感情豊か

そんな弱さを隠しつつ、覚悟を決めて自らの決めた道を歩むアニエス。
その姿はどこか綱渡りのようで危なっかしさがありつつも、応援したくなるほど魅力的で惚れ惚れしてしまいます♪

ヒロインのアニエス
「つまり私の人生は これで詰み、というわけだ」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

王太子に婚約を破棄されるということは、アニエスの生まれ育ったドラフィール家が没落の危機にあるということ。

そこで、アニエスはリュシリュールとの間にとある“既成事実”を作り、家を守ろうとします。

目的のため、必要とあらば自らの身体をも利用するアニエスの、決意が覗く眼差しは、同性でもドキドキしてしまうほど!

ヒーローのリュシリュールとヒロインのアニエス
「…そんな労るような 優しい目…」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

けれど、アニエスも一人の等身大の人間。
強く在ろうとする彼女の、垣間見える弱さにも胸が締め付けられます。

幼いころからずっとリュシリュールのことを愛し、好かれるための努力を続けていたアニエス。
しかしそんなひたむきな想いも、婚約破棄により叶わぬものとなってしまいます。

失恋による心の傷を隠し、確実に計画を遂行しようとするアニエス。
しかしその最中、ひととき向けられたリュシリュールの優しい眼差しに、彼女の弱っていた心がむき出しになって……。

このシーンのアニエスの表情は、見ているこちら側もぎゅっと苦しくなってしまうほど。
早く幸せになって、今までの不幸を吹き飛ばすような笑顔が見たくなってしまいます……!

氷の王子が見せる執着と、優しい眼差しの真意とは

氷の王子という異名を持つリュシリュールは、その名の通り冷酷にアニエスに婚約破棄を宣言しました。
二人を繋いでいた”婚約者”という関係性は、その一言により泡沫のように消えてしまいます。

今や恋敵であるリーリエと寄り添う彼は、もうアニエスとは関わらず生きていくのかと思いきや──。

計画を成功させ、他国で身分を偽り隠れて暮らすアニエスを見つけたリュシリュール。
何故か彼は、捨てたはずのアニエスに強い執着心を示し──彼女を監禁します!

ヒーローのリュシリュールとヒロインのアニエス
「今度は自分が逆の立場になってみてどうだ…?」
「命乞いするなら今の内だぞ」
「この国の王太子にあれだけのことをしたのだ どちらにしろただで済むわけがない」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

ナイフを向け、仮にも元婚約者であるアニエスに対し『殺してやりたいほど憎い』と言い放つリュシリュール。
彼は、アニエスに対し一か月を超える監禁をしたうえで、毎日のように彼女を組み敷き屈辱を与え続けます。

しかしそんな酷い仕打ちをする反面──。
なぜかアニエスに用意された生活は、とても贅沢なものでした。

ヒーローのリュシリュールとヒロインのアニエス
「…?」
「今日は食事を殆ど食べていないと聞いた」
「どこか調子が悪いのか?」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

さらには、戸惑いや苦悩により食事が口を通らなくなったアニエスに対し、やけに気づかわしげに『調子が悪いのか?』と尋ねる始末。

も、もう……!
冷酷非道で悪役のようなリュシリュールですが、垣間見えてしまう小さな優しさのせいで、嫌いになりきれません!

リュシリュールの本心が分からず、先の読めない展開にハラハラしっぱなしです!

アニエスと恋敵リーリエの苛烈な舌戦!

幼い頃から、すれ違いつつも婚約者として生きてきたアニエスとリュシリュール。
しかしそこに恋敵のリーリエが現れたことで、二人の関係はめちゃくちゃに壊れてしまいました。

さて、この恋敵であるリーリエは、なかなか邪悪な性格をしています!(笑)
リュシリュールの見えないところで、アニエスを邪険に扱い、『雌豚』など汚い言葉で罵るほど。

ヒロインのアニエスと恋敵のリーリエ
「だけどこの状況 私には楽しくてしょうがない」
「まあ怖い そんなお顔を殿下に見られたらまずいんじゃありませんこと?」
引用元:『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』
©セレン/碧貴子/すらだまみ/一迅社

しかし、アニエスは負けません!
冷静に状況を観察し、余裕を保ちながら、リーリエが怯むほど力強く反撃をします。
悪役が強かなヒロインに言い負かされる姿は、やっぱり心がすかっとしちゃいますよね!

この勢いでリーリエの本性がリュシリュールにばれ、二人の関係性が破綻する瞬間に、つい期待もしてしまいます(笑)

ボイスコミックも要CHECK♪

さらになんと本作は、ゼロサムYouTubeチャンネルにて、1話フルでのボイスコミックを公開中!

小説版・漫画版でも魅力あふれる作品ですが、ボイスやBGMが付き、さらに臨場感の高まる内容となっております。
1話部分ということで、気軽に作品の世界観や雰囲気も掴むことができますので、ぜひチェックしてみてください♪

まとめ

こんがらがってしまった歪な関係性と、素直になれない恋愛描写が魅力的なこの作品。
強いヒロインが見たい!イケメンに執着されたい!という方に、とくにおすすめの作品です♡

単行本は現在3巻まで発売中!
そして、最終4巻は2024年9月30日発売予定となりますので、ぜひお見逃しなく!
単行本版では、連載版には描かれなかった濃厚なRシーンも追加されていますよ♪

皆様も、お楽しみください!

▼関連リンク