親愛なる姫に成り代わって冷酷無比の王子に嫁いだ侍女が知る、愛と嫉妬、そして快楽。
そっくりの姫様と入れ替わったことで大きな歯車が回り出す、運命の王宮ラブロマンス。
今宵もただひとりだけ溺愛される至福に、ハラハラしながら浸りましょう♡
※当サイトでは、フォントの仕様上「溺」を「溺」と表示しております
『溺愛王子~氷の仮面に隠された10年目の渇愛~』ってどんなお話?
想像してみてください。自分だけにしか懐かないワンコを。
想像してみてください。自分だけには甘々で、他人には氷のごとく冷たいイケメン彼氏を。
実際にいたらちょっと困るかもしれませんが、本音はちょっと憧れたりしませんか?
しかもお相手が王子様だったらこれほど良いことはありません!!
今回ご紹介するのは「溺愛されたい!」「えこひいきされたい!」みなさんのそんな夢を叶える、天点先生が手がけた壮大な愛の物語。
さあ、それでは行ってみましょう!
土地に恵まれた小さな国・フローライト国の姫君、リナリア・フローライトと彼女に使える侍女のリリーは、たびたび入れ替わるイタズラなどをするほどそっくりの容姿をしていました。そんなリナリア姫が、たった身ひとつで隣国プラタナス国の第七王子のもとへ嫁ぐことに。
プラタナス国の第七王子、グレイ・ド・プラタナスと言えば「氷の死神」という異名を持つほど冷酷無比な人と噂されています。
心配したリリーは、心から慕う姫様をそんな人の元へ行かせられないと、決死の入れ替わりを提案します。
秘密を知っているのはリナリア姫本人とリリー、そしてリリーと共に姫様を慕う幼馴染みの騎士シオンだけ。
かくしてリリーはリナリア姫に成りすまし、単身プラタナス国に乗り込むことになるのでした。
強大なプラタナス国は覇権争いの真っ最中。
王子それぞれに派閥があり、権力に群がる女たちのマウント合戦に到着早々のリリーはさっそく巻き込まれることになります。
そこへ突如グレイの弟にあたる第八王子のアッシュが現れ、「ふたりきりになれる場所へ行こう」と、リリーは強引に連れ出されそうになります。
頼れる人のいない中で必死に抗うリリーでしたが、助けたのは婚約者のグレイ王子でした。
彼はサッとリリーを抱き上げ、彼女のために用意した部屋に連れ帰ります。
グレイ王子の行動を不思議に思ったリリーは「まさか身代わりであることがバレたのでは!?」とドキドキしていましたが、先ほどアッシュ王子に掴まれた手首が赤くなっているのを見て、その手当てのために部屋に連れてきたのだとか。
少し赤くなっている程度で「手当て」とグレイが言ったことの大げささに、思わず笑みが漏れてしまいます。
ハッと我に返ったリリーは自分のしでかした不敬な態度に恐る恐る視線を上げますが、そこには静かにほほ笑むグレイがいたのでした。
今まで聞いていた噂とは全く異なる印象にドギマギしているリリーに、グレイは優しくキスをして来て──!?
切なくもピュアな王宮ラブストーリーのはじまり、はじまり~♪
見どころポイント
それでは、さっそく本作の見どころポイントを見て行きましょう!
ポイント1. 姫様命! リリーの肝っ玉!
ヒロインのリリーは孤児で教会暮らしの身でしたが、そこへ慈善事業で訪れたリナリア姫と出会い、顔がそっくりなことを気に入られてリナリア姫の侍女になりました。
姫様が見つけてくれたおかげで人生は大きく変わったと感じているリリーは「姫様命!!!」です。
グレイ王子からエッチなことをされたときにもドギマギしたり、思わず怖いと泣き出してしまったりする純情さもあいまって、一見ウブで控え目で弱々しく見える彼女ですが、肝っ玉のデカさはなかなかのもの。
その最たるものが姫様のために身代わりに単身他国に嫁いできたその度胸ですが、それだけではありません!
スープに入った青虫には声も上げず、引き出しに入っていた蜘蛛は平然と外へと逃がし、ちょくちょくちょっかいを出してくる第八王子に部屋で襲われそうになった時も、枕に仕込まれていた蛇を見つけ、むんずと掴んだと思ったら第八王子の首元へとガブーッ!!
彼女をイジメるために開かれたお茶会でも、正々堂々受けて立つ!
ブラボー!! 数々の嫌がらせにも負けない逞しさ。さすが姫様お付きの侍女です!!
孤児だったことに加え、これまでにも姫様のために数々の修羅場を潜り抜けてきたに違いありません!
ですが、もしこれがリナリア姫であったとしても同じような対応をしただろうと感じるから不思議です。
おそらくその肝っ玉のデカさすらも、“大好きな姫様”とそっくりのような気がします。
その芯の強さは幼い頃から姫様と入れ替わる遊びをすることで、自然とお互いの環境に起きる困難を乗り越えてきたからこその賜物なのかもしれませんね。
ポイント2. 激しい寒暖差! 氷の死神≒極暖王子!?
巷ではその冷酷さゆえ「氷の死神」と恐れられているグレイですが、リリーの前では極暖仕様!
落ち込んだり、頬を赤らめたりと表情豊かでデレまくり、なんなら若干“子犬み”すら醸し出します。
ションボリした様子は今にも「クゥン……」という声が聞こえそう(笑)! リリーも「こんな子犬みたいな顔をするなんて」と思うほどです。
可愛すぎやしませんか!?
リリーが寒くないように彼女のドレスを生地から選んだり、お手々つないで城内を案内してくれたり、人柄も(物理的にも?)あたたかい……♡
また、Hの方は極暖……を通り越して極熱!
リリーの初々しさに「男は余計に興奮してしまうぞ(ちゅ)」とか「私を煽るのが上手いな」と言いながらもどんどん攻めてくる熱い男です。
もちろんやさしく包み込むような愛撫からではありますが、初Hも情熱的。ガンガン熱気を感じます!
初めてのコトを終えて気を失ったリリーが目覚めるとそこはホカホカお風呂! 王子、どこまでもあたたかすぎます!!
一方でリリー以外の人には涼風対応。リリーに危害が及びそうなものなら超ブリザード対応。瞬殺もいとわないといった雰囲気をビシバシ感じます!
これまでに多くを殺してきた「氷の死神」の異名を窺わせる凍てつく瞳。この温度差、堪りません!!
ポイント3. 散りばめられた多くの謎
本作の魅力を語る上で避けて通れないのがちりばめられた多くの謎。さまざまな疑問が物語に彩りを添えてくれています。
- リリーの謎
リリーには教会に捨てられた5歳以前の記憶がありません。あまりにもつらい記憶のために記憶を失ってしまったのでしょうか? だとすれば一体どんな衝撃的なことがあったのでしょう?
加えてどうやらリリーはときとして“発作”を起こすようです。その発作はどんなものなのか? そしてなにが発作の引き金になるのか? これらの謎は全てリンクしています。
突き詰めると「5歳以前のリリー」という謎。
彼女の出自が今後、物語の大きなうねりになりそうな予感です。
- グレイの謎
初対面のグレイが部屋にリリーを連れ帰った際、グレイは「ずっとがまんしていたのに」と言いました。「ずっと」とはずいぶん意味深なセリフのような気もします。
そして初日からリリーに随分ご執心の様子。
リリーに触れる時には彼女を汚さぬよう手袋を外さないという寵愛っぷり。もう甘々の溺愛です♡
もちろん入れ替わっているので中身はリリーなのですが、グレイは以前からリナリア姫のことをよく知っていた……?
加えて、王座を巡って覇権争い真っ最中のプラタナス国で、第七皇子のグレイは王位継承権1位。彼が兄たちを次々と殺したという噂は本当なのか?
1巻では第九王子までが登場しているようですが、果たして王子は何人いてどんな人間なのか? 彼らが王位を狙うプラタナス国とはどんな国なのか──?
疑問がつきません!!
モーションコミックにもご注目!
実はこちらの作品、ハーパーコリンズ・ジャパンが展開するYouTubeチャンネル、オトナ女子COMICSにて、モーションコミックが配信されています♪
1巻中盤くらいまでの内容が4話に分かれて配信されているので、気になる方はこちらからチェックしてみるのもアリ!
ただし、性的な表現は修正されているので、ふたりのイチャイチャはぜひ、漫画で堪能してください♡
まとめ
いかがでしたか?
ニセモノと自覚しながらもグレイのことが好きになってしまったリリー。
溺愛されればされるほど切なくなる恋はいったいどこへ向かっていくのでしょう。
姿形がそっくりなために入れ替わったリリーとリナリア姫。リナリア姫を伴侶として迎え入れたグレイ。
最初からもつれている彼らの関係は、一体これからどうなるの~っ!?
2023年11月現在、3巻までが発売中の本作。
多くの謎を前に、ハラハラドキドキの今後の展開から目が離せません!
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