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『移住、古民家、セフレ付き!?』は、日常に疲れたあなたにおすすめしたいスローライフ・ラブ・コメディ

TL漫画レビュー
一葉が環を膝に乗せている画像
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

何かとせわしない現代社会。「日常に忙殺されているからゆったり暮らしたい」「都会から離れて田舎暮らしをしてみたい」とスローライフに憧れる人も多いはず。

そんな人にお勧めしたい、藤那トムヲ先生によるスローライフ・ラブ・コメディ『移住、古民家、セフレ付き!?』をご紹介します。

さっそく行ってみましょう!

『移住、古民家、セフレ付き!? 』ってどんなお話?

みなさん一度は憧れませんか? スローライフ。大好きですよね? 古民家カフェ。

今回ご紹介する『移住、古民家、セフレ付き!?』は、自然あふれるのどかな田舎を舞台に繰り広げられる、甘くておいしい生活を描いたスローライフ・ラブ・コメディ。

主人公は伊澄環(28)。都会でのOL生活に疲れた彼女は、婚活パーティーで知り合い結婚を前提に付き合っている彼氏・亮と田舎に移住し、二人で古民家カフェを営むのが夢でした。

亮が経営や開店のための実務を担う一方で、メニュー担当の環は料理やお菓子を勉強し、お互い500万円ずつ出資して田舎に古民家を買い、いよいよ念願の移住!!

意気揚々とやって来たものの……

見渡す限り、そこはのどかな更地。肝心の亮はというと、電話も繋がらなくなり、数々のSNSのアカウントも全て削除し音信不通に──!?

なんと! 環はまんまと結婚詐欺にひっかかってしまったのでした。

なんでーッ!!伊澄環(28)
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

見知らぬ田舎で無一文となり、途方に暮れる環が身を寄せることになったのは、通りすがりのおじさんの家。

通りすがりのオジさんに話しかける環の画像
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

しかしその家は、環の理想通りの素敵な和洋館!

そしておじさんと思っていた男性は、実はイケメン建築家・阿久津一葉(32)だったのです!

顔を洗う一葉の画像
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

環は意外に面倒見の良い一葉と、お酒の力も手伝ってあっという間にメイクラブ♡

いい雰囲気だったのも束の間、「いいセフレを見つけた」とクズ発言で憎まれ口をきく一葉に環は負けじと、「資金が貯まったらこの理想的な和洋館でカフェを開かせてもらう」というセフレ契約を取り付け、環の奮闘がはじまります──!

見どころポイント

さて、ここで本作の見どころを簡単にご紹介します!

ポイント1. 環の前向きさ

1番に挙げたいのはなんと言ってもヒロインである環の前向きさ。

  • 婚約者
  • 500万円
  • 住居

を失うという悲劇の3コンボで、普通なら「人生詰んだ」と悲嘆に暮れて自暴自棄になってもいいはず。

なのに被害届を出したその日に、「この土地は良いなあ」とか「本当になんて理想的なお家─」とか、おまけに一葉の家にあった新鮮な野菜やジビエを使い「一宿一飯の恩義」と、ご馳走を作ってふるまったりと、悲劇の中にも決して自分の「好き」を見過ごさないのです。

一見お気楽にも見えるこの“前向きさ”が彼女の良さであり武器であることは言うまでもありません。

翌日には「待ってても開店資金は返ってこないし、グチったって仕方ないから、いつかカフェを開くためにまずは自分でできることをしてもう一度資金稼ぎしなきゃって思って!」と、手作りクッキーを売り歩こうとするポジティブさ!
これはもう周りの人だって応援したくなっちゃいます。

セフレ契約を持ち出した時も、

「今の私にはこの身体しかないんだから、使えるものは使わなきゃ─っ…!!」

と、逞しいことこの上なし。読んでいる方も清々しくなるほどです(笑)。

ポジティブな環の画像
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

一葉に厳しいことを言われても、拒絶せずに受け止めて考える。そして次の瞬間にはもう動き出しているのです。

ね? 読者のみなさんも応援したくなってきますよね?

案の定、一葉は協力の手を差し伸べ、町の人々も気づかぬうちに彼女に協力していきます。

ポイント2. ツンデレ一葉の「悪くない」

読んでいると何度も登場する、一葉の口癖「……悪くない」。

最初は、(もう、素直じゃないんだから~)とか(ちょっとぶっきらぼうな人なのかな)……と思っているとすぐに、「悪くない」って言葉が、イコール「いいね!!」ということに気づきます。

しかも「かなり悪くなかった」「悪くねえよ、うん、悪くねえ!」などなど、バリエーション豊か!

だろうな…あれはかなり悪くなかった
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

ここまで読み進めていくと勘のいい読者のみなさんは察するはず。

「悪くない」イコールつまり「好き」ってことですよね……!?

どうやら一葉さんは「好き」という言葉に何かしら秘密があるような匂いがします。これからその秘密が明かされてゆくのでしょうか?

普段はわりと毒舌な一葉さんなので、茶化したり憎まれ口が目立ちますが、実はHの時だけはいつもよりは素直な言葉が聞けるのでぜひぜひ注目してみてください(笑)

ポイント3. 好きがダダ漏れ! ラブシーン

これぞTLの醍醐味! もちろんHシーンにもぬかりはありません!!

惹かれ合っているのを隠して「セフレ」なんてお互い言っているけれど、お互いの愛がダダ漏れなのが伝わってくるはず。

開け放たれた縁側での開放的なHはもちろん、お風呂に畳にベッドにと、さまざまなシチュエーションで、バリエーション豊かな二人のラブシーンが楽しめます♡(笑)

読者のみなさんはどんなシチュエーションがお好みでしょうか?

ポイント4. ヒロイン×イケメン2人による恋の三重奏

さあ、みなさん、ここで問題です。ラブストーリーに必要なものはなんでしょう?
そう尋ねられて答えてくれたみなさん、はい、ズバリ正解!

そうです、それは「障害」。

古今東西、老若男女、誰にいつ質問しても「恋の障害TOP3」に必ず食い込んでくる(たぶん)、「ライバル」の存在です!

やあこんにちは。環ちゃんも参加してたんだね。
引用元:『移住、古民家、セフレ付き!?』
© 藤那トムヲ / 宙出版

可愛く前向きで胃袋も掴めて乳もある(?)ヒロイン。当然のことながら良き男性たちが放っておくはずがありません。

名乗りを上げたのは、全国に高級リゾートを展開する大企業の若社長、椿さん。

ヒロイン環×イケメン建築家×イケメンホテル若社長のトライアングルラブの予感。
顔良し金持ち器量よしのライバル登場で、一葉さんに早くも嫉妬心が芽生えた様子だけれど──!?

今後の展開に目が離せません!

まとめ

いかがだったでしょうか?

かねてより田舎移住を題材にした作品を描きたかったという藤那トムヲ先生によるラブストーリー。

環は果たしてカフェ開店の夢を掴み取ることができるのでしょうか?
そして三角関係となった恋の行方は……?

2023年9月現在、9巻までが発売中の本作。

ぜひみなさんの目で環のワクワク・ドキドキなスローライフを見届けてください!

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紙・WEB媒体問わず活動中のフリーライター。
アニメ、コミック、映画をはじめサブカルの海をひろ~く漂い中。

『このBLがやばい!』『PASH+』など

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