幼い王子を守って散った女騎士が令嬢に生まれ変わり、成長して国王となったその彼を再び守るためにまた剣を手にして騎士として戦うことになる転生ファンタジー。
女騎士の誇り高き生き様と国王の執着愛が織りなす、理想実現までの険しくも尊い道のりに魅せられましょう!
はじめに
若くてかわいいのに最強なんて最高!!
美少女の無双ほど目にも心にも清々しいものはありませんよね♡
強くて屈強な敵をなぎ倒すのがしなやかで美しい女性でももちろん楽しいですが、それが17歳の少女なら楽しさもひとしお。
今回はそんな天才女騎士がヒロインとして登場する『小説家になろう』で人気を博したアルト先生の同名小説のコミカライズ『転生令嬢が国王陛下に溺愛されるたった一つのワケ eterna』をご紹介します!
『転生令嬢が国王陛下に溺愛されるたった一つのワケ eterna』ってどんなお話?
王位継承争いに巻き込まれた7歳の第三王子であるヴァルターを守り切れず、命を落とした天才女騎士アメリア。
450年もの歴史のなかで女騎士として認められたたった5人のうちのひとりであり「メセルディアの鬼才」と呼ばれた彼女の死から17年後──。
17歳の貴族令嬢であるフローラ・ウェイベイアは、国王陛下の甥の花嫁探しのパーティーに参加するため、城へと向かっていました。
実は彼女はアメリアの生まれ変わり。
前世のアメリアとしての記憶をハッキリと持っており、自分がヴァルターを守り切れなかったことで「合わせる顔がない」と今まで城を避けてきました。
父の命令で仕方なく17年ぶりに王宮を訪れたフローラでしたが、そこに突如国王が現れます。
その国王こそが、かつてアメリアが守り切れなかったはずの第三王子・ヴァルターでした。
立派に成長したヴァルターを見て、一体どうやって王位に就いたのか、と思いを馳せるフローラでしたが、彼女の目の前にやって来たヴァルターは「剣は振れるのか」とフローラに尋ねるやいなや、直々に彼女を彼の護衛に指名してきます。
これまでにヴァルターは女官など誰ひとりとしてそばに置かなかったため、周囲からさまざまな横槍が入り、その度に実力を披露する羽目になるフローラでしたが、17歳とは思えない実力を発揮して……!
今世でのふたりの行く末は──!?
見どころポイント
それでは本作のポイントを見て行きましょう!
ポイント1. 転生バレバレ!? 前世のキャラが度々顔を出すヒロイン・フローラ
周囲の人にとっては畏れ多い国王のヴァルターですが、アメリアにとっては庇護が必要だった幼い王子という記憶のせいで、フローラもヴァルターを「年下」として見ているようです(17歳のクセに!)。
しかもけっこう辛口!
ヴァルターの言葉に「言葉遣いどころか性根まで腐ってしまったらしい…」とか、王様なら当たり前のある意味強引で威厳ある言動も、「マジで横暴」とか、普通の人ならぜっっったいに思ったりしないツッコミを、心の中で連発しています(笑)。
しかもフローラさーんっ! それ、ちょいちょい態度や言葉に現れてしまっていますよーっ!
そう、隠しきれていません。思いっきり感情が顔に出てしまっているのです(笑)!
挙句の果てには「馬鹿なんですか?」って、声にも出ちゃいましたよ!
「口悪っっ(笑)!!」とたびたびツッコんでしまいそうになるのも“つんキャラ”というフローラの魅力のひとつではありますが、近くにいたらヒヤヒヤしそうな無礼の連続です(笑)。
実はフローラ、自分がアメリアの生まれ変わりだということをヴァルターにバレていないと思い込んでいます。
キレ者なのに、肝心のところでなんて鈍感なのでしょう!?
王様相手に目の前でため息をついたり、馬鹿呼ばわりしたり、いくら敬語で話しているとは言っても、普通の人ならその場で打ち首レベルの態度なはず。
アメリアだから許されていると気づいても良さそうなのに……(笑)
とはいえ、アメリアは「女」だからと正当にその才能を評価されなかった人生を過ごしました。
そのため、自分の実力を過小評価している節があるのですが、よく言えば「謙虚」、悪く言えばこれも「鈍感」……!?
フローラに生まれ変わった後もその性格は健在で、この“謙虚な鈍感さ”がヴァルターの思惑との絶妙な空回りを生んで、物語をより面白くしてくれているのです!
ポイント2. 策士!? 国王ヴァルターの執着愛!
当時7歳の少年だったヴァルターは側室の子として生まれた第三王子で、貴族諸侯からは早々に見限られた存在。
王位争奪戦に巻き込まれ命を狙われた彼は、誰も信じない濁りきった瞳をしていました。
そんな彼を見て、信頼を得るために一生の忠義を誓う契約魔法を自ら交わしたのが、アメリアです。
すぐにアメリアはヴァルターを守ろうとして命を落とすことになるのですが、以来、ヴァルターにとっては共に過ごしたそのたった数日が何にも代えがたい宝に、そしてアメリアは彼の中で唯一無二の存在になったのです。
彼が王へと上りつめたのも、アメリアの「国王陛下という地位はきっと貴方のような人がなるべきだ」という一言から。
一見冷静なヴァルターの心の内側には、親愛、師弟愛、尊敬、感謝、恩義、恋愛と、アメリアに対してありとあらゆる”愛のかたまり”がたぎっています!
「アメリアが絡むと病的になる」と側近に言われるほど、17年間、衰えることなくたぎりまくりです!
しかも自覚もある様子……っ!
「受けた恩は多少強引にでも返させてもらうさ」と自身も呟くほど義理堅くもあり、彼女の才能が世界で正当に評価されることを、フローラに成させようとしています。
罠にかかったツルよりも、いじめられていたカメよりもはるかにアグレッシブな義理堅さ!
甥の花嫁探しのパーティーで再会した際には、「放っておくと、どこの馬の骨ともわからぬ奴のところへ行ってしまうかもしれない」という感情があふれ、その場で女官にスカウト。
やることが早い!
前世についてをカミングアウトしないフローラにちょっとしたジャブは打ってみるものの、アメリアかどうか問い詰めるでもなく、ただ傍にいるために、あの手この手で理由をつけてはグイグイと距離を縮めます。
そこにあるのは「彼女はアメリアだ」という己の確信のみ!
さすが「アメリアLOVE!」の年季が違います! 素晴らしいかぎりです!!
服を買い与えるときも剣を与えるときも、あま~い理由は一切言わず、フローラが断れないような正当っぽい理由をつけては貢ぐ!
うまい!! 溺愛!!!
フローラにタメ口をきいてもらうための口説き方も巧いので必見です♡
ポイント3. 互いへの罪悪感が導く未来
物語を読み進めると、アメリアは「ヴァルターを守り切れなかった」罪悪感を、ヴァルターは「アメリアに契約魔法を結ばせ、感謝すら伝えられなかった」罪悪感を抱えていることが分かります。
それぞれの罪悪感から、今ひとたび相手に報いるために共に歩む道をリスタートしたことで、この物語は紡がれてゆくのです。
その道の先には、お互いに報いることができる明るい未来が待っているのでしょうか?
原作ノベルやコミック動画もチェック
アース・スターエンターテイメントから発売されている原作ノベルは現在2巻までが発売中!
こちらではアメリアが命を落とすことになった因縁やさまざまな国交の中で渦巻く陰謀など、物語はさらに佳境へ!!
また、コミックス1巻の発売記念として、株式会社アース・スター エンターテイメントの公式YouTubeチャンネルでは、コミック動画も配信されています!
1-2話のセット公開なので、続きはぜひコミックスでお楽しみください♡
まとめ
いかがでしたか?
原作ノベルは2巻までが発売中ですが、コミカライズの本作『転生令嬢が国王陛下に溺愛されるたった一つのワケ eterna』は現在1巻が絶賛発売中!
ファンタジーのなかにも男性社会で生きる女性の生きづらさやたくましさが描かれた本作。
その中で胸を張って生きるヒロインは、女性読者のハートも射止めるハズ!
また、転生したため中身が大人であることや騎士であったということもあり、さまざまな感情をあらわにしないフローラ。
ヴァルターもまた、その生い立ちからなかなか感情表現が豊かではありません。
このポーカーフェイス二人組が、心から笑う幸せそうな未来を見てみたいところです♡
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