誰でも一度は精霊や不思議な能力が普通に存在する世界に憧れたことがあるハズ。
「選ばれし者」になりたい……!
そんな願いが頭をかすめたことがあるあなたに今回ご紹介するのは、御巫桃也先生が描く『ルーチェと白の契約』。ひょんなことから運命の転換を迎えた少女が、本当の自分に近づいていく異世界ファンタジーです。
さあさっそくあらすじからご紹介しましょう!
あらすじ
舞台はとある星のとある国、ワンジェロナ。
両親を亡くし、育ての親も亡くして妹アローと二人きりで暮らす18歳の少女ルーチェ。
ある日ルーチェの元に、アセイシヤと名乗る女性が訪れ「私の婚約者の恋人になってほしい」と依頼されます。
半ば脅されるような形で引き受けたルーチェが連れて行かれたのは、この国を守っている五大家系のひとつ、ガイレンチェ家でした。
そしてそこにいた真の依頼主はリオヴェルナと名乗るガイレンチェ家の若き当主。彼がルーチェを見初めたのは、彼女が持つ「ある能力」が理由でした。
それはこの国の大地に宿る神の化身『白魂(はっこん)』と意思疎通ができる能力。
聞けばリオヴェルナは敵の策略にはまってある禁忌を犯し、白魂に呪われてしまったといいます。そこでルーチェに、呪いを解く術を手に入れ、彼と共に暮らしながら敵の襲撃時に力を貸すことと引き換えに、彼女と妹を保護し面倒をみるという契約を持ち掛けます。
「恋人になってほしい」というのはその目的を隠すための仮の口実だったのです──!
かくして、偽装恋人となったルーチェの新たな人生の幕は切って落とされました!
見どころポイント
それでは本作の見どころポイントを見て行きましょう♪
ポイント1. ゆるキャラ!? 愛らしい白魂たち
まっさきに挙げたいのは、ルーチェが肩に乗せているのを筆頭とした、なんとも愛らしい白魂たちです!
さまざまな白魂がいますが、どれも丸みを帯びたフォルムに、何を考えているのか、はたまた何も考えていないのかわからない表情が何とも言えません……! 触ったらきっと柔らかいハズ……♡
これはくま〇んやふなっ〇ーを彷彿とさせる「ゆるキャラ」感です。かわいすぎます♡
白魂は神様が生んだ慈悲の化身で、命を終えた魂が星にかえるのを手伝い、この星の人々を見守る存在だといいます。人々が大人になるにつれて彼らの姿は見えづらくなるようで、大人になっても見える「古代眼(こだいがん)」と呼ばれる者が稀にいるくらい。
古代眼の人でも「通りすがりに頭の上を歩いていくことはあるけれど、ずっと寄り添っているのは見たことがない」と口にするように、ルーチェのように意思疎通できる者となるとさらに希少なようです。
ルーチェと同じく古代眼であるリオヴェルナも白魂のことを「いつ見ても此処のは何を考えているか分からないな」と言っていますが、ルーチェがそばにいるとなんとなく表情が見えるよう。
私たち読者にはルーチェに寄り添っている白魂たちの豊かな表情が見えていますが、ルーチェ以外の古代眼たちには、どのような表情で見えているのでしょうか?
常に無表情とか……!? 興味津々です♡
ポイント2. ワンジェロナを治める五大家系の若き当主たち
この世界では、命を終えた魂は次の命へ生まれ変わる魂(永廻魂・えいかいこん)と大地で浄化される悲しみの魂(終想魂・しゅうそうこん)のふたつに分かれるそうです。
終想魂の中で取りこぼされた悲しみが屍とまざって生まれる「偽魂(ぎこん)の獣」を、白魂たちの力を借りて討伐し国民を守るのが、五つの家系の当主たちの役割。
元々は「闘主」と呼ばれ、戦線をまとめた人間が「当主」として国を守ることになったそうですが、この当主たちがイケメン揃いなのでぜひ注目してほしいポイントとして挙げさせていただきます♪
リオヴェルナ・ガイレンチェ
本作のヒーローで23歳、ガイレンチェ家の若き当主。冷静沈着、モテモテだけれどガードが固い。プライドが高いが紳士的で誠意溢れるスパダリ男子。
ミクラ・ラッツベリ
ラッツベリ家当主で長髪美形の26歳。つかみどころがなく、色気漂う思わせぶりな発言で人の心を翻弄するタイプ。
イゴーハ・エイショウン
五家・現当主最年長の37歳でエイショウン家を率いる正統派イケメン。やんちゃな年下当主たちのまとめ役を務める「頼れるアニキ」的存在のよう。
キカナ・イールメイ
イールメイ家を担う五家・現当主最年少の16歳。女の子のような可憐でかわいらしい容姿とは裏腹にとても口が悪く、血気盛んなやんちゃボーイ。
ミツサジ・スロナワ
短髪で涼やかなおっとりイケメンの21歳。全方位に優しさをふりまくコミュ力抜群男子だけれど、マイペースでちょっと抜けたところがある不思議ちゃん。
彼らそれぞれにまだ明かされていない背景がありそうなので、これからどんどん人となりが分かっていくのが楽しみです♪
ポイント3. 謎多きヒロイン・ルーチェ
最後のおすすめポイントとしてはやはりヒロインであるルーチェを挙げておきましょう♪
古代眼の持ち主であるルーチェの背景は謎に満ちています。
1巻で判明しているのは幼いころ両親を殺され、逃げようとした際に妹を守って撃たれたということ。ワンジェロナの敵国ルールベイの出身であり、そのせいで周囲から距離を置かれていたこと。そして育ての親も亡くしたばかりということです。
彼女たちや両親が狙われた理由は謎のまま。彼女が白魂と意思疎通ができる理由もここにありそうですが、まだ確証のある全貌は1巻では語られていません。
しかしその謎多きヒロインであるルーチェの誠実でいじらしい姿を見ていると、思わず応援したくなること必至です!!
妹想いのルーチェは妹のためにこの物語のきっかけとなる偽装恋人の契約を承諾したのですが、言動の端々から妹のことを本当に大切にしていることが分かります。婚約者のいる人の恋人になって欲しいという依頼にも「人様の浮気相手にはなれません」ときちっと断るモラリスト! えらい!!
敵国出身という負い目の中、ワンジェロナのために自分の存在を必要とされたことに、ルーチェの心には光が差し込みます。それはいずれ「自分の力で自分の道を歩きたい」という意志へと変わっていきます。
1巻本編で一瞬彼女の雰囲気が変わる瞬間が見られるのですが、ぜひチェックしていただけたらと思います!
彼女が真の彼女に至るとき、きっとさらにとんでもない魅力に満ちた彼女を見られるのではないかと、今からワクワクしています♡
ボイスコミックもチェック!
本作ですが、【ゼロサムYouTubeチャンネル】にて、ボイスコミックが配信されています♪
内容は物語の序盤、ルーチェがリオヴェルナと契約を結ぶところまで。キャラクターたちの声を聞きながら物語の一番重要な導入部分を追えるので、臨場感たっぷり。続きが知りたくなること必至です♡
もちろん続きはコミックでお楽しみください!
まとめ
いかがでしたか?
『ルーチェと白の契約』は『月刊コミックゼロサム』で連載中! コミックは現在4巻まで発売中です。
おすすめポイントでも触れましたが、これから五大家系当主たちが抱えるそれぞれの背景やルーチェたちの出自など多くの謎が徐々に明らかになっていくのが楽しみでなりません!! もちろんかわいい白魂たちの姿も見逃せません♪
白魂たちの聖なる力でコミックを届けて欲しいくらいです!(笑)
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