「愛しているのか、愛されているのか、夫婦で争っている」
そう友人から悩みを打ち明けられたらどうしますか?
たいていの場合は「ノロケ?」と聞いてしまいそうです。
今回、ご紹介するTL漫画『佐藤夫婦は甘くない~新婚ですが、シてません~』(春楡いちる)の佐藤夫婦の悩みはまさにソレ!
さっそく内容をご紹介します。
あらすじ
主人公となるのは佐藤光莉(さとう みつり)、そしてその夫の佐藤志津(さとう しづ)。
佐藤夫婦は同じ会社の営業部で働いており、ふたり揃って部の稼ぎ頭です。
光莉は「癒やし系なのにしっかりしている」と言われ、志津は「クールな感じがたまらない!」と社員たちの憧れの的。
同じ職場で働いていることもあり、家事は「できるときにできるほうがやる」という分担式。
お互い仕事に対する理解もあり、まさにふたりは公私ともに最高のパートナー!!
……ただ、ひとつだけ、ほかの夫婦と違うところが。
そう、この夫婦、結婚をして、ハネムーンを終えても未だに「シていない」のです!
ふたりができない理由とは……!?
物語のポイント
仲良し夫婦で、一緒のベッドで寝ているのに、未だ身体を繋げていない佐藤夫婦。
それにはお互いの「意地」が関係していました。
以下に本作のポイントをご紹介します♪
勝ちにこだわるあまり、素直になれない光莉
仕事ができて、癒やし系美人なヒロインの光莉。
後輩から「いっつも完璧でスキないって感じ」と言われてしまうくらい、家でも完璧な状態を保っています。
志津とは結婚するまでは「戦友」のような関係で、いまでも一番のライバルだと光莉は思っています。
「私の背中を預けられるのはアイツだけ」
そう気がついた光莉は、自ら告白をし、付き合い、プロポーズまでキメちゃいます!
「プロポーズは男性からしてほしい」という人が多いかもしれませんが、光莉は「私の幸せは私が勝ちとる!!」という心意気! カッコイイ!
……そう、彼女は仕事においてもプライベートにおいても「勝ち」にこだわっているのです。
志津に「抱かせてください」と言わせたい光莉は自分から「抱いて」とは言えず、セックスまでたどり着けていません。
最初のセックスが今後の夫婦のパワーバランスにも影響してしまう……そう考えると余計素直になれない様子。
そして、光莉がそう考えてしまうのには理由がありました。
以前、志津から「強気なところが好き」と言われたことがあった光莉。
気になっている人に言われた「好きなところ」は大事にしたい、と思うものですよね。
だから、強い女でいたい、かっこいい女でいたい、という思いが強くなっていったのです。
勝ちにこだわっているだけでなく、「好きな人にずっと好きでいてほしい」という乙女心も持ち合わせている光莉は、かわいらしくて応援したくなるヒロインです♪
スマートな男と思われたい志津
一方の志津は、仕事ができて優しくて、気の利く男性です。
そして彼も光莉同様、負けず嫌い!
光莉と未だセックスができていないことに対して「早く一線は超えたい!」という気持ちはあるものの、告白もプロポーズも光莉に先を越され、挙句の果てには結婚式でのサプライズでも先手を打たれてしまいました(そして結婚式はお互いのサプライズ合戦に……)。
彼にも、「このまま負け続けるわけにはいかない!」という意地があるのです。
そう、「抱いてください」と言わせたい!
そして同時に、光莉に自分のことを好きでいてほしい、というとても強い気持ちも持っています。
結婚三か月記念日デートのプランを完璧に立てて、準備万全!
本当は、一生懸命プランを考えた彼ですが、光莉にはスマートな男だと思っていてほしいので、そういった一面を彼女に見せようとはしません。
そう、佐藤夫婦はふたりそろって、無理をしてしまっています。
お互いに「好きでいて欲しい」という想いが強いゆえに、こじれてしまっているのです……。
ふたりの関係が変化したきっかけとは?
光莉はお色気作戦で、志津は完璧なデートプランで、お互いのことを攻めていきます。
しかしなかなか上手くいかず、ドツボにハマッていくふたり……。
そんなとき、志津が出先で倒れたことによって、事態は急変します。
病院に駆けつけた光莉は、志津の元気そうな姿を見て、安堵のあまり涙をこぼします。
そして、そんな光莉の一面が見られて嬉しい志津は「しっかりした部分だけでなく、光莉の全部を見せてほしい」と言います。
「どんな光莉も好きだから」と。
この言葉によって、ふたりの間にあった最後の壁が壊れていきます。
そしてついに……♡
ふたりの結末はぜひ、漫画でご確認ください♪
まとめ
どうにかして相手に「抱かせてください」「抱いてください」と、言わせたかった佐藤夫婦。
ふたりの攻防戦は、コミカルですが、ほっこりします♡
お互い素直になって、愛を深めたふたりに障害はナシ! と思いきや、1巻の最後ではなんだか不穏な雰囲気が……。
本作は2024年2月現在、単行本3巻まで発売しています。
夫婦の今後にも注目しながら、ぜひ読んでみてくださいね♪