執着系ヒーローはお好きですか?
今回ご紹介する『私を好きすぎる勇者様を利用して、今世こそ長生きするつもりだったのに(多分、また失敗した)』は、ヒロインが昔助けた少年に再会して溺愛される物語♡
死と転生を繰り返すヒロインがヒーローからの重すぎる愛を受けながら、前世の自分の死の真相に近づいていくというストーリー展開も見どころです!
多数のヒット作品を持つ琴子先生の原作と、くまのみ鮭先生の美麗なイラストで描かれる本作の魅力を紹介してまいります♪
あらすじ
貴族令嬢のリゼット・アシュバートンには前世の記憶があり、転生して今世が4回目の人生。
過去3回とも20歳の誕生日に同じ魔物に食われて死ぬという運命を辿ってきた彼女は、今世こそは早死にしたくないと、魔物が出ない「聖域」と呼ばれるド田舎に移住することを決意します。
その移動途中、伝染病の妹を抱えた少年に出会ったリゼット。
薬の足しにするようにと身に着けていた高価なものを彼に渡し、自らの侍女に、彼らが詐欺に遭わないようついて行くことを指示します。
「絶対にいつか 貴女を見つけてこのご恩を返します」という少年の言葉を聞き、彼女は聖域へと向かったのでした。
そして月日は流れ――。
聖域で暮らし始めて8年、あと5か月で20歳を迎えるというころに、友人の結婚式に出席するため王都に向かったリゼット。
彼女はそこで、見知らぬ美青年に「ずっと 貴方を探していたんです」と声をかけられます。
ラルフと名乗るその青年は、実は昔リゼットが救ったあの少年!?
彼との再会が、リゼットの運命を変えることになり――!?
登場人物
リゼット・アシュバートン:伯爵令嬢。前世では毎回20歳の誕生日に同じ魔物に食われて死んでしまったため、今世では魔物のいない「聖域」で田舎暮らしをすることに。
ラルフ・レッドフォード:子供のころリゼットに助けられた青年。現在は侯爵家の養子で、勇者になって魔王を倒した国の英雄でもある。リゼットに心酔している。
見どころポイント
勇者、魔物、転生……など、異世界ものならではの要素が満載の本作!
登場人物はもちろん、綺麗な衣装と背景など、世界観に没頭できる作画も大変魅力的です。
ストーリー展開も面白く、読めば読むほどハマっていくこと間違いなし!
そんな本作の見どころポイントを、以下にご紹介します♪
ヒーローの重すぎる愛と向き合う(!?)ヒロイン・リゼット
前世で早死にしてしまったリゼットは、今世こそは長生きしようと意気込む前向きなヒロイン!
過去の人生でプライドよりも「命」が大切であることを学んだ彼女には、早死にしないためなら貴族令嬢というステータスをも捨てる潔さがあります。
さらに田舎暮らしには必要ないからと、見ず知らずの貧しい兄妹に自分の身に着けているものを(靴まで!)あげてしまう優しさも♡
そんな女神のようなリゼットですから、救われたラルフが彼女に好意を抱くのは当然でしょう!
彼は再会した翌日にさっそく彼女の家を訪れ、猛アタックを開始! それ以降毎日訪問するようになります。
当のリゼットはラルフのことをまったく意識しておらず、むしろストーカーじみた彼の行動に一歩引いた態度で接していました。
しかし、畑仕事や動物の世話を手伝ってくれたり、何度もひたむきに「好き」と伝えてきたりする彼に心動かされ、徐々に信頼していくように……!
次第に愛情に変わっていくんだろうな……という予感がヒシヒシとします♡
そしてついには前世の記憶があるという秘密まで共有し、20歳の誕生日まで守ってもらうために彼の屋敷で生活することに!
リゼットとしては作品タイトルにもある通り「私(リゼット)を好きすぎる勇者様(ラルフ)を利用」して、自分を守ってもらおうという打算から彼と一緒にいることを決めたようなのですが、ラルフの愛の重さは一枚も二枚も上手(笑)。
彼に振り回されるリゼットの様子が、楽しく読める作品です♪
クセが強いレッドフォード兄妹
ヒーローのラルフは、見た目は麗しい貴族男性で人懐っこさも見せていますが、その正体はかなりのヤンデレ!
恩人であるリゼットを敬うあまり「貴方(リゼット)を馬鹿にする人間がいたら 僕が消します」など、物騒なことでも平然と言ってのけてしまいます。
さらに、彼の屋敷にはリゼットの絵が壁一面に飾られた部屋もあって……!?
ちょっと(だいぶ)危ういラルフですが、一方でリゼットに全力で想いを伝えたり、危ないところを守ったり。
とにかくリゼットが全てで、彼女を全身全霊で愛しているということが伝わってきます。
見た目のかっこよさも相まって、多少(?)狂気じみていてもとにかく素敵に見えるんです!!
まさに愛が重すぎるヤンデレヒーローといえるでしょう♪
そして、本作にはもうひとりクセの強いキャラクターが。
それは、ラルフ同様、子どものころリゼットに助けられた彼の妹のナディアです。
実は彼女もラルフに勝るとも劣らないリゼット信者。
リゼットがラルフの屋敷で暮らし始めたことがきっかけで彼女との再会を果たすのですが、彼女もリゼット愛が止まりません!
兄妹でリゼットを取り合う微笑ましいシーン(?)はぜひ漫画でご確認ください♡
散りばめられた伏線
本作には、1巻の中だけでも今後のポイントとなる伏線がいくつも散りばめられています!
- 繰り返される死と転生
- 魔物が出ないとされる「聖域」に現れた魔物
- リゼットを見て“怖がった”魔物
- 転生するごとに回復魔法が使えなくなっていったリゼット
などなど、気になる要素がモリモリです。
さらに1巻の終盤では、リゼットにある衝撃的な「疑惑」が……!!
詳細はぜひ漫画でご確認いただきたいのですが、今後の展開において非常に重要な伏線です。
1巻を読み終えたら続巻が読みたくなること間違いなし!
2024年2月現在、本作は2巻まで発売していますので、ぜひ続けて読んでみてください♪
ボイスコミックにも注目!
実は本作、女性コミックレーベル「コミックブリーゼ」のYouTube公式チャンネル・コミックブリーゼチャンネルより、ボイスコミックが配信されています!
戸松遥さんのかわいらしくも大人っぽいリゼットと、古川慎さんの色気あふれるラルフ……♡
どちらも素晴らしく、リゼットのツッコミ(心の声)や甘々&ヤンデレなラルフがイメージピッタリなので、ぜひチェックしてみてください◎
まとめ
いかがでしたか?
ヤンデレラルフの溺愛具合と同時に、リゼットの死にまつわる謎についても見どころ満載な本作を紹介してまいりました!
なお、今回レビューした単行本1巻には、描き下ろし漫画と書き下ろし小説が掲載されています。
本編の合間にこんなやりとりがあったんだな~という、平和なひとときが楽しめますよ◎
ぜひ読んでみてくださいね♪