“私だけ”に優しい、“私だけ”を見てくれる……。
そんな“私だけ”という特別感を味わわせてくれる相手を、嫌いな人がいるでしょうか?(いません!)
今回ご紹介する『抱かれてたまるか!〜ライバル同期が私を愛で追いつめる』は、主人公だけを見つめ、主人公だけを気に掛けるヒーローの言動が楽しいTLです。
人気作家・山本ともみつ先生の描く恋のもだもだバトル、その魅力をお伝えしていきます♪
あらすじ
完璧主義者の主人公・奏多(かなた)こまり。
彼女は仕事もでき、恋も百戦錬磨と言われ、社内の女子から恋愛相談で頼られています。
そんなこまりには天敵がいました。
それは営業成績ダントツ1位の同期・東町清瀬(ひがしまち きよせ)。
彼の営業成績を抜けずに万年2位に甘んじ、苦々しく思っているこまりに「俺も見習わなきゃ」「これからもお互い頑張ろう」と無表情で無神経なことを言い、こまりは「イヤミったらしいこの男を超えてやる」と決心。日々努力を重ねています。
そんなある日、こまりが上司に肉体関係を迫られているところを東町が助けてくれて……!?
がんばり屋で見栄っ張りな主人公と、感情も行動も読めない男子のオフィスラブが始まります♪
見どころポイント
本作の見どころは、無表情なのにこまりにだけ特別な感情を向けていることがバレバレの東町!
彼の独特なアプローチと、それに翻弄されるこまりのすれ違いに胸がキュンキュンします♡
ぜひチェックしてほしい見どころポイントをご紹介しますね。
無表情なのに、こまりへの気持ちが溢れ出る東町
東町はとってもイケメンなのですが、感情も行動も読めない男!
無表情でイヤミなことを言ってこまりをイラつかせたり、ライバルであるはずのこまりに役立つ営業資料を差し入れたり、上司と肉体関係があるのか無神経に聞いてきたり、セクハラから助けてくれたり。
こまりはそんな東町に感情を揺さぶられっぱなしなのですが、読者にはもちろんわかっています。
彼が、こまりに超独特なアプローチをしていることを!
クールな顔をしながら、
「どうやら俺 奏多さんの困った顔を見ると 自分が止められなくなるみたい」
などと解釈に困る言い方をするので、「私が慌てふためく様子を見て 弄んで楽しんでるんだ…!」とこまりに誤解されてしまいます。
でも行動だけを見ると、こまりがピンチのときにいつも手を差し伸べているんです。
無表情で勘違いされてしまう男子と鈍感女子のすれ違い、最高〜!と拍手喝采です。
東町は自分の感情に疎く、「他人を好きになるって感覚がよくわからない」という人間。そんな彼がこまりに対して「こんなに誰かを欲しいと思ったことない」と無表情で囁いたシーンは破壊力抜群でした。
さらに、無表情な東町が、こまりに関することにだけ表情を微かに変化させるのも見逃せないポイント。
誰かを好きになったことがない男性が、主人公にだけ特別な感情を抱いている。
このシチュエーションが好きな人は、本作を読むことをおすすめします!
がんばり屋で、見栄っ張りで……とっても愛すべき主人公・こまり
東町に負けず劣らず、こまりも魅力的なキャラクターです。
彼女は小さいころから褒められることが好きで、常に努力して1位を勝ち取ってきた女性。
新入社員のころからその優秀さで頭角を現していましたが、それは徹夜で営業資料を作ったり、何回も取引先に通って信頼してもらったりといった努力が実ったものでした。
そんな頼れるこまりは友達から恋愛相談を持ちかけられることも多く、期待に応えるため本やマンガ、ドラマで研究。その甲斐あって恋のキューピッドの地位を得ましたが、実は本人は処女。男性と付き合ったことはありません。
しかし見栄っ張りな彼女は、そんなことをおくびにも出さず振る舞っています。
真面目で努力家なところも強がりなところも「かわいい!」と感じるのは、こまりが常に一生懸命だから。
また東町が「結構スキだらけだから 俺心配で」と言うように、本人はしっかりしているつもりなのによくピンチに陥るところも放って置けないポイント(笑)。
応援したくなる素敵な主人公なんです!
東町の、こまりに対する理解度の深さ◎
主人公カップルの良さを紹介してきましたが、本作の素晴らしいところは「東町が、こまりの努力をきちんと見ているところ」だと思ってます。
こまりは前述のように一見完璧な女性ですが、それは努力に裏打ちされたもの。
その奮闘をあまり見せないようにしているため、周囲からは「ずるい」と思われてしまうことも。
しかし、東町は「新規の案件5件獲得してたね」「残業して取引先ノート作って企業研究したり努力して成果につなげてる」と、こまりのがんばりをしっかり見ています。
そして東町に勝ちたいがために、セクハラ上司に頼ろうとしたこまりに「あんなのに頼らなくて大丈夫」「奏多さんはすごい人なんだから」と伝えるのです。
自分の努力を評価してもらえたら……しかもそれが自分の認めるライバルからの評価だったら、すごく心に響きますよね。
ただ、東町は本心からこまりを褒めるのですが、だいたい無表情なのでイヤミとして取られがち(笑)。その分、彼の真意が正しく伝わったときにこまりの心が大きく揺れ動きます。
「努力を認められる」というのは、仕事もプライベートもがんばりすぎてしまう人にとってグッとくるポイント。
思わずこまりに感情移入して、東町にキュンとしてしまう人も多いと思います♪
まとめ
無表情な男性が、主人公にだけ“特別”な感情を向ける『抱かれてたまるか!〜ライバル同期が私を愛で追いつめる』。
山本ともみつ先生の柔らかい線もとても魅力的で、一筋縄ではいかないふたりの恋を盛り上げています。
1巻の内容を中心にご紹介しましたが、2巻では恋人になったこまりと東町の激しい恋愛が描かれます♪ まさにタイトル通り、「ライバル同期が私を愛で追いつめる」なエピソードが満載!
気になった人はぜひ手に取ってみてくださいね!
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