一緒に暮らす動物のかわいさは、プライスレス。
どうしてあんなにもかわいいのか……あのかわいさの前に、人間など無力です!
そして時として、そんな動物が新たな人間関係を作るきっかけをもたらしてくれることも。
今回は、飼い犬がきっかけで出会ったふたりの物語『正反対なわたしたち』(夏奈ほの)をご紹介します。
あらすじ
強面な大型犬と暮らす小柄女子・神楽千遥(かぐら ちはる)。
そしてもふもふな小型犬と暮らす大柄男子・辻井聖貴(つじい きよたか)。
その日ふたりは散歩のすれ違いざまに挨拶を交わすのですが、飼い主と飼い犬のギャップ故にお互い印象に残っていました。
散歩はだいたいコースも時間帯も決まっているもの。
その後偶然会うことが増え、お互いへの興味が募っていきます。
正反対な2匹とふたりのほんわかラブコメディ! いま、開幕です♪
物語のみどころ
それではさっそく、気になるふたりの関係性と犬たちのかわいさがぎゅっと詰まった本作の見どころを、詳しく紹介していきます!
ワンちゃんファーストなニブいふたりの恋(?)物語
動物をかわいがっている人あるあるなのかもしれませんが、飼い主よりも動物に目線がいきがちです。
千遥と聖貴がお互いをちゃんと認識したのは、小柄な千遥が大型犬を、大柄な聖貴が小型犬と散歩をしているというギャップがあったからでしょう!
さらにこのふたり、見た目と性格にもギャップがあるんです。
小柄な千遥は、パワーもメンタルも強めで力加減ができないタイプ。
聖貴たちを見て「あんな小さいワンちゃんが家にいたら…潰しちゃいそう…(私が)」と思ってしまいます。
一方の大柄の聖貴は、パワーはあるもののビビりな性格。
千遥たちを見て「おんな大きいワンちゃんが家にいたら潰されちゃいそう…(俺が)」と思ってしまうのでした。
そのため、自分では一緒に暮らせそうにないタイプの犬と暮らしている相手に「この人スゴいな」とお互い心の中でリスペクト!
まさにタイトル通り『正反対なわたしたち』、ですよね(笑)。
その後は散歩中に会う機会が増え、ドッグカフェに一緒に行ったりプレゼントを贈り合ったりして、お互いのことを知っていくように。
自然と気になる存在へと変化していくのでした♪
ただ、ワンちゃんファースト!なふたりは、それが恋心だということに気付いていません。
それでも「何かが違う」という自覚はあるようで、その想いに戸惑います。
そんなニブいふたりがかわいい……!!
ふたりの関係の進展に、期待せずにはいられません♪
愛犬たちがかわいくてたまらない!
この作品で一番の見どころともいえるポイントは、何を隠そう犬たちのかわいさ!
1巻で登場するのは、千遥と暮らす大型犬のつぶちゃんと、聖貴と暮らす小型犬の門十郎(もんじゅうろう)。
まず、名前のギャップがすごいですよね(笑)。
性格もつぶちゃんは慎重でちょっとビビり、門十郎は活発的でおてんば。
お互いの飼い主とは性格が真逆です。
そして2匹に共通して言えるのは、飼い主のことが大好き!ということ。
本作には犬たち目線のモノローグシーンがあるのですが、「大好き!」「絶対に飼い主を守る!」という想いが描かれています。
と、尊い……!!
大きくて安心感があり聡明な大型犬の良さ、そして愛嬌があって活発で人懐っこい小型犬の良さがそれぞれ描かれているので、どちらのタイプが好きな人でもほっこりできる作品です♪
さらに作者である夏奈先生が犬たちにつけている擬音語や字体もポイント!
音や描かれ方の違いで個性がよく表現されていて、相乗効果で犬たちのかわいさもアップしているような気がします!
とにかくかわいいがあふれているので、ぜひご注目を!
犬を飼う上での大切な“愛”を描く
動物と暮らす上で大切なことは、愛情を持って接すること……ですが、同時にしつけもとても大事です。
本作では、きちんと犬に言い聞かせたり、接し方についてアドバイスを送ったりするシーンが描かれています。
聖貴はつい甘やかしてしまうタイプのようですが、千遥は慣れっこ。
ダダをこねたときの対処法もしっかりしていますし、ダメなことはダメときちんと叱り、褒めるときは褒めています。
しっかりとコミュニケーションが取れているのが伝わってきて、ほっこりしますよ♡
1巻のあとがきでは夏奈先生自身が犬を飼いはじめたとあったので、先生ご自身の経験でもあるのかもしれません。
甘やかすだけではなく犬に対する姿勢がしっかりと描かれている点も、本作を多くの人に読んでいただきたいと思うポイントのひとつです◎
まとめ
「犬たちのかわいさにほっこり♡」というストーリー展開の『正反対なわたしたち』ですが、今後は千遥と聖貴の関係にも少しずつ変化が訪れます。
本作は2024年5月現在単行本2巻まで発売中! 2巻では新たなワンちゃんも登場しますよ!
ぜひ読んでみてくださいね♪