140字以内で完結する超短編小説、140字小説――。
本企画『#140字の恋ものがたり』ではその世界観を、イラストで表現していただきました♪
最終回は、Xに140字小説を投稿されている市川摂さんによる作品を、千草やえさんのイラストと共にご紹介します!
『傘の下で』
トタン屋根の下、止まない雨を眺めていると頬をつつかれる。
「キスしたい」
利用者が少ないバス停とはいえ、いつ人が来るか分からない。
首を横に振ると視界がふ、と暗くなる。
「これならいい?」
私が断れないのを分かっててこの男は。
傘の中は私達二人だけ。
視線が交わると同時に、確信犯はキスをした。
女性の傘で人目を遮る男性――。
交わる視線とその表情から、ふたりの緊張感が伝わってきますね。
4回に渡り連載してきた『#140字の恋ものがたり』、いかがでしたか?
前の記事をまだチェックしていない人は、ぜひ遡ってみてくださいね♪
みなさんの心に響く作品が見つかりますように……♡
※作品タイトルは『診断メーカー』より
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