自分の人生を豊かにし、日々の生きがいを与えてくれる存在──「推し」。
願わくば、そんな「推し」が家族になったらいいのにと思うこと、ありませんか?
今回ご紹介するのは、隈浪さえ先生が描くアットホームなラブコメディ『推しが兄になりました』!
平凡な日常の中で、推し活を楽しみながら日々楽しんでいたヒロイン。
そんな彼女の生活は、母親の再婚によってとんでもない方向に一変します!
それでは、本作の魅力をずずいっと紹介いたしましょう!
あらすじ
物心ついたときから父はおらず、大切な母とふたりで生きてきた女子高生・葵ハル。
そんなハルが寂しさを感じず元気に過ごしてこれたのは、大好きな「推し」の存在──
人気急上昇中の大人気モデル・月夜ノアがいたからでした。
そんなある日、母親が素敵な男性を見つけ再婚することになり、ハルはそれを祝福します。
しかし顔合わせの日、ハルは衝撃の事実を目の当たりに!
なんと再婚相手の息子は、ハルの大好きな推し「月夜ノア」だったのです!
まさかまさかの事態に「夢だよね!?」と混乱することしかできないハル。
しかも、驚くべきはこれだけではありませんでした。
ファンの中でも「塩対応」に定評があった、モデルとしてのノア。
しかし、ハルの兄になったノアは……朝起こしたり、勉強を教えたり、なんと挨拶のハグまでしてしまう超神対応!
混乱必至の状況ですが、家族の形を守るため、ノア自身には自分がファンであることを明かさないと決めるハル。
果たしてその秘密がばれずに、推しとの刺激的な毎日を、兄妹として過ごすことはできるのでしょうか……!?
登場人物
葵ハル:本作のヒロイン。物心がついたころから母子家庭で育っている。素直な性格で、月夜ノアの大ファン。母の再婚後はノアの妹の「月夜ハル」になる。
月夜ノア:今大注目の現役高校生モデル。ファンサは皆無で、ファンとの交流も超塩対応なことで有名。 父親の再婚でハルの一つ上の兄になる。
見どころポイント
それでは、本作の見どころをさらに詳しくご紹介いたします♪
塩対応 or 神対応!? モデルと兄の二面性にドキドキ♡
ふたりが家族になる前、ハルはノアの熱心なファンでした。
グッズを買ったり、ポスターを部屋に飾ったり、握手会に参加したり……。
ハルの毎日は、大人気モデル・ノアのおかげで充実していたといっても過言ではありません。
けれどそうやって熱心に「推し活」をしても、ノアは超塩対応!
応援の言葉とともに握手を求めても、返ってくるのは「いつもと変わらない表情」と「無言」だけでした。
けれど、そんなノアの塩対応は、ふたりが家族になったことで一変!
表情の変化が控えめなところは変わりませんが「パーソナルスペースが狭すぎるのでは!?」と驚いてしまうくらいに、超至近距離で妹とスキンシップを重ねます!
推しからの接触、羨ましい……!(笑)
ただ、家族になったといっても、推しは推し。
当然ハルは冷静になることなどできず、身悶えしたり、鼻血を出したり、果ては倒れたり。
そのせいで、ノアは「妹は少し体が弱い」と誤解してしまうほど。
今まで塩対応しか味わってこなかったハルが、神対応な兄のノアに慣れる日は来るのでしょうか……!?
ファンだとバレたら家庭崩壊!? 自分の正体を隠すハルにハラハラ!
推しと家族になり、一つ屋根の下で生活を始めたハル。
少しずつ状況を飲み込み、周りが見えるようになっていく中で、ふと「自分がノアのファンであること」が本人にばれたら、かなりまずい状況になっていることに気づきます。
ある日。父との会話の中で、ノアがファンの行動に対し悲しげな顔を浮かべているところを目にしたハル。
その表情を見て「もしかしてノアが塩対応なのは、ファンが苦手だから!?」という可能性に気づいてしまいます。
そんな状況で自分がノアのファンだとバレてしまったら、せっかく幸せを掴んだ母に迷惑がかかるかもしれない。
最悪、自分のせいで母親が離婚してしまうかもしれない! とハルは青ざめます。
悩んだ末、ハルは家族と推し活を天秤にかけて、家族を優先させることに。
自分がファンではなく「妹」として生きることで、大好きな母親やハルに迷惑をかけないことを心に誓います。
しかし、一度熱心な推し活をしていたハルは「ファンとしての気持ち」を無くすことも、なかなかできなくて──。
ただでさえ兄としてのノアがスキンシップ激しめなため、好きという気持ちが抑えきれなくなってしまうことも。
「推しが家族になったら、そりゃすぐには心の整理できないよね!」と、時々バレそうになる展開にハラハラしながら何度も共感してしまいました(笑)。
推し活をしたことがある方であれば、この葛藤も伝わるはず!
これからもハルは、自分がファンであることを隠し通すことができるのでしょうか。
今後の展開から目が離せません!
少しずつ家族として距離を縮めていく、ふたりの姿にほっこり♡
ファンとしての自分と、妹としての自分。
ノアと家族になってから怒涛の毎日を送るハルですが、紆余曲折ありながらも、ゆっくりと絆を深めていきます♪
距離の近さだったり、天然にみえて、温厚でやわらかい物腰だったり……。
推していたころには知らなかった彼の素顔をたくさん見つけるハル。
たまに推しの過剰摂取でおかしくなってしまうこともありますが、兄妹としての関係が深まっていく描写は、見ていて心が温かくなること間違いなしです♡
今回、とくに筆者のおすすめのシーンは、母親とすれ違ってしまったハルを、ノアが夜の公園に連れ出すシーン!
ここでハルは初めて、感情が抑えきれないほど剥き出しの弱さを、ノアに見せることになります。
そんなハルの弱さを見て、ノアがとった行動とは……。
アットホームな家族ドラマの魅力がギュギュッと詰まっていて、ぜひ皆様に見ていただきたいシーンです!
ぎこちなさはありつつも、家族として確かな一歩を踏み出したふたり。
少しずつ歩みを進めるハルとノアが家族としての幸せを掴むシーンも、見たくなってしまいますよね♪
まとめ
推しを作ったことがある人なら、一度は憧れたシチュエーションがふんだんに盛り込まれていてトキメキが止まらない本作。
ハルもノアもキャラクターとしての魅力があふれており、思わずふたりのこれからを応援したくなってしまうはず♪
隈浪さえ先生が描くコミカルなシーンも、家族愛に溢れたシーンも、テンポが良くてページを読み進める手が止まらなくなってしまいますよ♪
単行本は現在6巻まで発売中!
さらに、2024年11月21日には最新7巻の発売も控えています!
ぜひ皆様も、お楽しみください!
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