TL漫画でお馴染みの「極道ヒーロー」。そして近年、BLのみならずTLでも注目度が爆上がりの設定「オメガバース」。
この人気の要素を組み合わせた作品が『極道とオメガ』(漫画:小島きいち 原作:青井千寿)です!
どんな物語が繰り広げられていくのか、その面白さをご紹介します♪
あらすじ
本作のヒロインは彼氏いない歴=年齢の25歳、新倉若菜(にいくら わかな)。
売れない恋愛小説家である彼女は、高い原稿料に惹かれて“アルファ”のイケメンばかりを集めた専門雑誌でライターをすることに。アルファであり、弘侠会(こうきょうかい)の若頭である多々良国光(たたら くにみつ)に会うため、高級クラブに潜入取材を行います。
しかし潜入取材中、若菜に初めての発情期が!
目覚めたばかりのオメガ性に戸惑う若菜と、濃厚なフェロモンに惹かれて群がる男たち。
そんな絶体絶命のピンチに颯爽と国光が現れ、若菜をクラブから連れ出します。
そしてフェロモン抑制剤を打って発情期を静めようとするのですが、彼女のフェロモンが普通とは違うことに気付き……。
アルファな極道とオメガな小説家の、本能と愛が入り混じるラブストーリーが展開されていきます。
あらすじをサクッと知りたいときは動画をチェック!
YouTubeのラブチュコラチャンネルでは、本作のあらすじがわかる動画が公開されています。
冒頭のシーンがピックアップされており、カッコいい国光やかわいい若菜をチェックできますよ♪
試し読み感覚でチェックしてみてください。
登場人物
新倉若菜(にいくら わかな):オメガ女性。25歳にしていまだ発情期を1度も迎えておらず、自分のオメガ性をあまり意識していなかった。潜入取材中に初の発情期を迎えることに。
多々良国光(たたら くにみつ):アルファ男性。幅広くビジネスを展開する弘侠会の若頭。言葉遣いは乱暴だが、オメガの人たちを高待遇で雇用しており“オメガの救世主”と呼ばれている。
久遠忍(くおん しのぶ):若菜が子供の頃から憧れている“近所の優しいお兄さん”。多々良国光と親しくなっていく彼女をとても心配している。若菜は忍のことをベータだと思っているが、実は……。
見どころポイント
「極道もの」、そして「オメガバース」という大人気の要素。そして作画も美しくストーリー展開もロマンティック、まさに隙がない本作。
なかでもチェックしてほしい見どころをご紹介していきます!
つがい、ヒート、マーキング……オメガバースものの楽しさ!
TL漫画でもオメガバース設定の作品が増えているので、読んだことがある人も多いと思います。
あまり馴染みのない方のためにサラッと説明しますと、オメガバースとは男女の性のほかに、アルファ・ベータ・オメガという3種類の性が存在する……という世界観のこと。
本作ではアルファは「知的・肉体的に優れている支配階級」、ベータは「最も人口の多い中層階級」、オメガは「希少種だが発情期があるゆえに忌避される階級」と説明されています。
作品によって設定の差異は異なりますが、
- オメガにはヒートと呼ばれる発情期が現れる。その期間はオメガ本人の意思に関係なく、周囲を誘惑するフェロモンを発生させてしまう
- 特定のアルファとオメガにのみ生まれる、「つがい」と呼ばれる特別な関係性
など、多くの物語に共通するものも。さまざまな物語において同じ設定で描かれても、読むたびにキュンとする面白さを備えたオメガバース設定。だからこそ、BLだけでなくTLでも近年流行しているのでしょう。
本作もオメガバースのお約束はバッチリ描かれています。
発情期に陥ってしまった若菜を国光が助けたり、アルファたちがオメガである若菜をめぐって対立したり、「運命のつがい」と呼ばれるロマンティックな関係になったり、アルファがオメガのうなじを噛むことでオメガに“マーキング”したり。
まさに“胸キュン”の展開がてんこ盛りなんです!
カッコいい&カワイイ! 両方の魅力を兼ね備えた極道アルファ
国光はアルファらしいリーダー気質を持つ極道の若頭。
自分で判断して人に命令することに慣れており、頼り甲斐があるヒーローです。
自分の気持ちをまっすぐに伝えるタイプのため、ヒロインの若菜への愛情表現も直球!
若菜が街中でヒートを起こしてしまったときはすぐさま助けに行き、彼女の周りに不審な人物がいれば自ら出向き、まだ気持ちを確かめ合う前に若菜の実家で両親に挨拶!
「寄るな 俺の女だ」「これでお前は俺のものだ」と、言葉でも独占欲を隠しません。
本能のまま危険と隣り合わせで生きているアルファな極道なのに、ロマンティックでかわいい部分があるのも見逃せないポイント。
両親からの影響で、巷では“都市伝説みたいなもの”と呼ばれる「運命のつがい」を信じているのです。
「お前はマジで俺の運命のつがいだ」「惚れた相手が『運命』だった それだけだ」と、若菜に運命を感じている様子!
作画の美しさも、物語に華を添えます。
見てください、ふたりが運命を感じて惹かれあっていくページを……!
こんなカッコよくてかわいいヒーローから目が離せません!
“ヤクザが捨て猫を助ける”という王道展開!
「王道」というのも本作の見どころ。
なにせ『極道とオメガ』には……“ヤクザが捨て猫を助ける”という、ちょっとヤンチャな男の評価が一転するときの王道展開が用意されているんです!
さらに男性2人と女性1人の三角関係という、恋愛漫画の王道要素でグイグイと読者の興味を引っ張ります。
ヒロインと急速に惹かれあっていく極道と、幼い頃からそばにいた優しいお兄さん的な特殊捜査官。
若菜はどちらを選ぶのか……? なんて答えはすでにタイトルに書いてありますが(笑)、特殊捜査官の久遠忍はスーパーエリート。どの漫画のヒーローになってもおかしくないイケメンです。
国光と敵対するヤクザに若菜が拐われたとき(これも王道の展開ですね!)、2人のイケメンが取った行動にはグッときました。
王道の展開は、一歩間違うと「このあとこうなるんでしょ、知ってる」とその後の予想がついてしまう諸刃の剣。
しかし本作は、次々とハラハラドキドキさせられる怒涛のストーリー展開と美しい作画のおかげで、「王道」の面白さをそのまま味わえます。
物語に没頭して、ぜひ王道を楽しんでください。
まとめ
本作の単行本は、2024年2月現在3巻まで発売中!
出会って、恋人になって、同棲して……と、巻を追うごとにふたりの関係もより深くなっていきます。
一気読みもしやすい巻数ですので、ジェットコースターのような怒涛の展開とそれに負けない一途な“運命の愛”が読みたい方、要チェックです!
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