両親に疎んじられながら生きてきた孤独な貴族令嬢と、「冷血大尉」と噂される軍人の濃密な最上の愛を描いた『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』。
ただいま「#ぷく愛」というかわいらしいハッシュタグでも人気急上昇中! TL界で話題を呼んでいる大正浪漫溢れる官能的なラブロマンスです。
今回Qunnでは、本作の2巻が発売中の神崎柚先生にインタビューを実施。制作の裏側をちょっとだけ覗かせていただきました!
まずは簡単なあらすじからご紹介します!
あらすじ
時は大正時代。子爵家の令嬢でありながら親には厄介扱いされ、社交界でも行き遅れと陰口を叩かれる麻子(あさこ)。彼女は唯一大切にしている妹・ひろ子の幸せだけを願っていました。
そんなある日、ひろ子に縁談の話が。相手が「子作りのためだけに嫁が欲しい」と噂されている冷徹な軍人・木戸慎太郎(きど しんたろう)大尉と聞いて、麻子は居ても立ってもいられず彼が参加予定の鑑薔会(かんしょうえ)へと出向きます。ちょっとしたアクシデントのおかげで木戸大尉と再会を果たした麻子は、身体が弱い妹の身代わりに自分が嫁ぐことを提案します。
「きみなら一晩中鳴かせても平気だと?」と冷たい視線を向けた木戸は、「いいだろう」と妹に変わって麻子を花嫁として迎えることを承諾。迎えた婚礼の日。麻子の父母のあまりにも無礼な仕打ちに、木戸は麻子を身一つで木戸家に迎え入れるのでした。
冷血大尉と知られている木戸でしたが、意外にも熱く優しい彼の愛の手ほどきを受けるうち、麻子の心にも愛が芽生えて……。
大正浪漫に花開く、孤独な行き遅れ令嬢と冷血大尉のめくるめく愛の営み。ふたりの運命は──!?
本作の詳しい見どころは、さらに詳しくご紹介しているこちらの記事でぜひチェックしてみてください!
▼本作のレビュー記事はコチラ
神崎柚先生インタビュー
ドハマりした漫画を編集さんと熱く語り合ったのが本作の誕生のきっかけ
© 神崎柚 / 彗星社
──今回はよろしくお願いいたします。まず、『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』が誕生した経緯を教えてください。
神崎先生(以下、神崎) ”某ガチムチ軍人金塊漫画”にドハマりしておりまして、編集さんと熱く語っていたら、軍人漫画を描かせていただけることになりました(笑)。
──某ガチムチ軍人金塊漫画……(笑)。かなりのパワーワードですが、最近実写映画化もされた“あの”作品のことですね(笑)? ということはそれまでにもTL作品には触れて来られていたのでしょうか?
神崎 TLには触れてこなかったのですが、女体化二次創作で長年活動していたので、男女のエッチな漫画には触れていました。TL編集さんとの出会いは、透明人間モブおじさんと美少年のエッチな同人誌を売っていたら、会場でお声をかけていただいたのがきっかけです。今でもあの出会いは……奇跡ですっ!
──今こうして『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』という大人気作品を手掛けられていますが、漫画家を目指そうと思われたきっかけはなんだったのでしょうか?
神崎 小学生低学年ごろから漫画を読んでいました。初めて触れた作品名は覚えてないのですが……『りぼん』、『ちゃお』、『なかよし』はよく読んでいました。小学生のころからノートに漫画を描いていて、高校2年生のころに『少年ジャンプ』の高校生ネームバトルに応募し、名前が載ったので本格的に目指そうと血迷いました……(笑)。
──「血迷う」だなんてとんでもない!(笑) そのときの選択のおかげでこうして神崎先生の作品を拝見できるわけですから。実際にプロになるまでにご自身の作品含め、さまざまな作品に出会ってこられたと思います。これまでに神崎先生にとって思い入れのある作品などはありますか?
神崎 上条明峰先生の『SAMURAI DEEPER KYO』という作品です。物語や絵柄が大好きで、そこから時代モノにのめり込んでいきました! 日本の戦国時代と中国の三国時代が好きなので、いつか挑戦できたらなぁと思っています。
──『SAMURAI DEEPER KYO』が神崎先生の「時代物好き」のルーツとなったのですね。『SAMURAI DEEPER KYO』は戦国時代末期~江戸時代初期が舞台ですよね。本作の舞台も近代ではありますが「大正時代」という独特の文化は、ある種「時代モノ」に近いところもあるのではないでしょうか。
神崎 そうですね。描きたかった作品ですが時代背景はもとより着物、軍人用語には苦労しました。ですが一方でムチムチ軍人が描けることは楽しいです(笑)。そういえば木戸の最初の髪型がぱっつん前髪センター分けだったんですよ。
──そうなんですか!? 今、私たちが読んでいる木戸大尉のキャラクターとは全く違いますね(笑)。麻子のキャラクターもキャラクターデザインの段階のものとではだいぶ違うのでしょうか?
神崎 麻子のキャラクターデザインは、とにかく私がキャラを上手く把握できずに紆余曲折して完成した記憶があります。ボツにボツを重ね……もはや“初期麻子”を思い出せないくらいです(笑)。
官能的なシーンのキーワードは「熱」
──今のような貴重なお話を伺うことができて、主人公たちに対する愛着がさらに湧いたのですが、この主人公ふたりの魅力と、その魅力を読者に魅せるためにどんな工夫をされていますか?
神崎 麻子と木戸は似たもの同士の夫婦であり、共に支え合って成長していく姿が魅力だと思いますが、それぞれの魅力を挙げるとすれば木戸の魅力はなんと言っても「真っ直ぐなところ」です!
意外に思われるかもしれませんが、木戸は「誰かのために動いている人」というイメージですね。彼の言動の裏には、いつも大切な誰かがいます。
一方、麻子の魅力は芯が通っているところかなと思っています。一見強いように見える彼女ですが、本当は弱いところがある子です。麻子は実は自分に自信がないので、木戸にはいつもどっしりしてもらっています(笑)。
物語の流れとしては、読者のみなさんにはふたりのことを応援してもらえるようにと、誰も気づかない麻子の弱い部分を木戸がすくい上げていく…という展開を目指すなどの工夫をしています。
© 神崎柚 / 彗星社
──たしかに物語の冒頭では、貴族の麻子と軍人の木戸大尉が反発しあうかのような対峙が描かれていますが、蓋を開ければ心根は優しく熱く、そしてはみ出し者で孤独な点など、似た者同士ということがわかります。だからこそ愛を自覚してゆく身体の触れ合いは、特に重要なシーンだと思うのですが、この官能的なシーンを描く上でどんな点にこだわっていらっしゃるのでしょうか?
神崎 こだわっているのは、ふたりのはちきれんばかりのおっぱいですね(笑)!
© 神崎柚 / 彗星社
ふたりの目線や触れ合う肌の質感には特にこだわっています。「画面上から熱を滲み出せたらな」という思いで日々塗っています……! やっぱりHシーンを描くのが大好きなので、Hな構図は色んなものから刺激をいただいています! 大正モノ・着物ならではのシワとかはやっぱり現物をみないとわからないので、こだわっていますね。
割烹着での着衣エロのシーンなどは着物の世界観ならではに出来たなと思いました。
あとどこかでコスプレHやりたいなと機会をうかがっています!
どこで入れられますかね、担当さん!(笑)
──担当編集さんのご英断をぜひ期待したいところですが、今のご回答に神崎先生の「癖(へき)」が詰まっているのでしょうか?(笑) 突っ込んだ質問になってしまいますが、そもそも癖はお持ちでしょうか?
神崎 癖……かはわからないのですが、あるとすれば「おっぱい」や「コスプレ」というよりむしろ「触手」ですね……。単行本の著者近影イラストを見ていただいてもわかるのですが、そちらも「触手」なんですよ。(ニコ…
触手が二人の仲を受け持つシチュエーションが好きなので、しいて言うなら「仲裁癖」……というやつでしょうか……?(何を言っているのか自分でもわからないオタクの絵文字)
作品から溢れる熱い「TL愛」!
──そういえば神崎先生、触手のTL漫画も描かれていましたね。そちらもかなりエッチな官能シーンが満載だった気がします(笑)。官能シーンと言えばTL漫画には欠かせない要素のひとつですが、X(旧Twitter)でもご自身の手掛けられた作品についてはもちろん、ほかの漫画家さんのTL作品を多くご覧になっているようですね。TLの魅力はどこにあると思われますか?
神崎 TL漫画はヒーローの圧倒的な愛の安心感が魅力だと思っております。愛の配給量がすごいなと。その純愛が! 疲れた体にしみます……ッ!
──TL漫画に対する愛を熱く感じるご回答、ありがとうございます!(笑) 本作を読んでも神崎先生のTL愛がひたひたと満ちているように感じました。それでは、神崎先生が手掛けられた最高のTL漫画『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』の今後の注目ポイントを教えてください!
神崎 個人的には、若い麻子の初めての味方となる大人なので、ウメさんに思い入れがありまして……。麻子にはウメさんに存分に甘えてほしいなと思っています。今後のふたりの関係性の深まり具合をぜひ! 楽しんでいただけたら幸いです!
──ちなみに1巻では「ザクロ」が(伏線とも言うべき?)キーワードのように登場しましたが、こういった小物などのアイデアはいつもどうやって生まれるのでしょうか。
神崎 大正時代を扱ったドキュメンタリーや作品は自然と見ちゃいますね。
「日本初の●●は大正時代らしいですよ!」と担当さんからネタをもらうこともあります。ザクロに関してもそうですが、「伏線を作るぞ!」という気持ちで作っているものはなく、麻子たちの歴史の中にあったものが、そのまま未来にもつながっている……というイメージで生み出されております。
──そうなんですね。「ザクロ」は子宝や子孫繁栄のシンボルとして知られているそうですから、5月17日には待望の2巻が発売と伺っていますので、このザクロがどう絡んでくるのか今から楽しみにしています。それでは最後に、Qunn読者の方に向けてひと言お願いいたします。
神崎 この度は貴重なご機会をいただきありがとうございました。ありがたいことに、今までにないほどの反応をいただいております。毎回更新日ごとにご感想をいただけて……木戸と麻子が愛されて本当に本当に嬉しいです。この先本編やアニメでどんどん物語が広がって参りますので、楽しんで頂けたら幸いです!
© 神崎柚 / 彗星社
──ありがとうございました。最後に、担当編集のM澤さんからもコメントをいただいてもよろしいでしょうか。
M澤 大人気大正軍人TL『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』。見どころは何と言っても軍人旦那様の猛烈な愛と濃厚な夜の営みです♡
神崎先生の繊細かつ美しいタッチで描かれる旦那様のたくましい肉体美……ッ!! そして麻子の柔らかそうなカラダ……ッ!!
それだけでも満足度の高さがとんでもないのですが、さらに毎話毎話、どきどきハラハラが止まらないドラマチックな展開も見どころです。「子供を作ること」を目的に始まった偽りの夫婦が、お互いを想い合い支え合い、本当の夫婦になっていく姿が尊すぎます◎
「愛」という言葉を使わずに、これほどまでに溢れんばかりの愛を注ぐTLヒーローは他に類を見ません。少ない言葉に隠されたたっっっぷりの猛愛に痺れること請け合いです! ぜひ旦那様語録をご堪能くださいね♡
そして本作はTVアニメ企画も進行中! 大正軍人TLの金字塔ともいえる麻子と木戸の物語をどうぞご覧ください!
──熱い魂のこもったコメントをどうもありがとうございます!
プレゼントキャンペーン!(終了済み)
※本キャンペーンは終了いたしました。たくさんのご応募、ありがとうございました!
『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』2巻の発売を記念して、プレゼントキャンペーンを実施中!
© 神崎柚 / 彗星社
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応募方法は
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・Qunnのキャンペーンの該当ポストを、インタビューの感想を引用RPして投稿!
締切は6月16日、ぜひみなさん、ふるってご参加ください!!
ライター後記
神崎先生によるパワーワードの連発にこらえられず、思わず笑いが零れてしまう楽しいインタビューをどうもありがとうございました♪
お話を伺っていくと、神崎先生自身の作品に対する愛情だけでなく、TL漫画全般に対する愛の滾りをひしひしと感じることができました。その熱量のおかげで、麻子と木戸大尉の濃密で湿度と熱気とを帯びた愛の営みがあんなにも艶めいているのですね!
アニメ企画も楽しみな中、5月17日には『孕むまで乱れいけ~身代わり花嫁と軍服の猛愛』の待望となる第2巻が発売中! 神崎先生が描く芳醇な大正エロティシズム浪漫、ますます目が離せません!!
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