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『家から逃げ出したい私が、うっかり憧れの大魔法使い様を買ってしまったら』奴隷として買った謎の美少年の本性は最低最悪!?

少女漫画レビュー
ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

SQEXノベルより発売中の、大人気異世界ファンタジー作品がコミカライズ化

今回ご紹介するのは、自分の未来を変えたいと願う心優しい伯爵令嬢・ジゼルと、謎の多い美少年・エルヴィスの恋愛模様を描いた『家から逃げ出したい私が、うっかり憧れの大魔法使い様を買ってしまったら』

母を失ったあと、引き取られた家で虐げられ、さらには変態と名高い侯爵に嫁がされる危機に陥ったジゼル。
どうにか家から逃がれる手段を得るために訪れた奴隷市場で美少年・エルヴィスを買ったはいいもの、彼の本性は最悪、さらには呪いまでかけられていて──!?

それでは、本作の魅力をご紹介いたします!

あらすじ

伯爵の父と平民の母の間に生まれるも、父に捨てられてしまい、女手ひとつで育てられた少女・ジゼル
けれど彼女は12歳の頃に母親を病で失い、貧民街での暮らしを余儀なくされてしまいます。

そんなとき、やっと父が現れ、ジゼルはハートフィールド家に迎え入れられることに。

しかし、新しい家では義母や義妹から平民であることを厭われ、嫌がらせを受ける毎日。
さらにジゼルが18歳になった暁には、妹の身代わりに、変態と名高い侯爵の元へ嫁がされることを知ってしまって……。

あまりに理不尽な仕打ちの数々に、ジゼルは18歳の誕生日までに家から逃げ出すことを決意します!

ヒロインのジゼル「……うん もう悩んでも仕方ない 決めた」「変態侯爵に嫁がされる18歳の誕生日までに この家から逃げ出してやる!」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

まずはその計画の一歩目として、男手を得るため奴隷市場へと赴くジゼル。

当初は屈強な男を買おうと考えていた彼女の前に現れたのは、儚げな雰囲気の美少年・エルヴィスでした。

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス
『たすけて』「この子、今──……」「……うん」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

切なげな微笑みとともに助けを求められたジゼルは、予定を変更し、エルヴィスを買って助けることに。

しかし家に迎え入れ、安全を伝えた途端──彼の態度が豹変!?

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス「さっすが金持ちのお嬢様」「頭の中はお花畑かよ」「エ……エル……!?」「エルが急にとっても偉そうに」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

偉そうな態度で笑い、口も悪く、儚げな雰囲気はどこへやら。
実はエルヴィスは、この尊大な態度こそが本性でした。

激変した態度に若干怯えながら、エルヴィスとの対話に挑むジゼル。
すると彼は、ジゼルの計画の協力者としてこの家にいる代わりに、ひとつ交換条件を持ち掛けます。

それは──彼にかけられた「呪い」の解呪。
エルヴィスは、とある人物に呪いをかけられており、彼の持つ様々な能力が制限されてしまっていたのです。

お互いの目的のために、協力を決めるふたり。
最初はすれ違うことも多かったふたりですが、交流を重ねていくうちに、ゆっくりと距離が縮まっていきます。
一歩一歩、少しずつ進んでいく甘酸っぱい関係には、ドキドキが止まりません!

鷹来タラ先生の美麗なタッチで描かれるコミカライズ版は、コミカルなシーンもキュンとするシーンも、隅々まで余すことなく楽しめる魅力的な作品となっております♪

登場人物

ヒロインのジゼル
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

ジゼル・ハートフィールド:本作のヒロイン。物腰が柔らかく、素直で心の優しい少女。義母と義妹に虐げられているものの、ひねくれない芯の強さがある。

ヒーローのエルヴィス
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

エルヴィス・バーネット:本作のヒーローで、愛称はエル。奴隷市場で売られていた儚げな物腰の美少年。しかし本性は最悪で、口も悪く態度も尊大。

見どころポイント

それでは、本作の見どころをさらに詳しくご紹介いたします♪

理不尽に立ち向かうヒロイン・ジゼルの陽だまりのような優しさ

本作のヒロイン・ジゼルは平民生活が長い、心優しい14歳の少女。
ハートフィールド家に引き取られ、義母や義妹からの嫌がらせを受けても、捻くれずに優しさを保ち続ける、強い芯を持っています。

その優しさは「計画を成功させるために奴隷を買う」という提案に、つい躊躇ってしまったり。
屈強な奴隷を買うつもりが、エルヴィスのSOSに応じ、彼を買ってしまったり……。
やはり奴隷を手元に置くことを躊躇って、エルヴィスを解放し自由にしようとした点からもうかがえます。

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス「でもエルには 自由になってほしいと思ったんだ」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

数々の苦難に立ち向かいながら、陽だまりのような優しさを持ち続ける彼女の姿は、作中でとても眩しく映っています。

けれど、その優しすぎる性格がゆえに貧乏くじを引きがちな彼女に対し、その甘さを指摘し、はっきり物事を口にするエルヴィスとの相性は抜群!

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス「お前ならできる」「この俺が保証する」「エルのその言葉と瞳には 妙な説得力があって」「……!」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

エルヴィスの怪我に動揺し、優しさゆえに治療に怖気づくジゼル。
そんな彼女の目をまっすぐ見て、エルヴィスは彼女の勇気を奮い立たせます。

エルヴィスの尊大ながらもはっきりした性格と、ジゼルの優しさのバランスは「このコンビでないと……!」と唯一無二の存在感がたまりません!

儚げな美少年かと思いきや、わがままで性悪なエルヴィス。さらに予想外の姿も……!?

もちろん、本作はジゼルだけでなく、ヒーローのエルヴィスも魅力満点です!

奴隷市場で拾われた直後は、繊細な芸術品のように儚く綺麗な雰囲気を纏っていたエルヴィス。
しかし、奴隷の首輪を外され自由の身になってからは、性悪な姿を大解放します!

ヒーローのエルヴィス「へえ──かわいそっ」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

奴隷として買われたにもかかわらず、まるで自分が主人かのように、尊大な態度でジゼルを翻弄するエルヴィス。
それでも、綺麗な容姿&庇護欲を掻き立てられる少年の姿がゆえに、憎めないのが悔しくなるほど!(笑)
『生意気で偉そうな、色素の薄い美少年』という属性は、好みにグサッと刺さる方もいるのではないでしょうか。

しかし、エルヴィスの魅力はこれだけではありません!

どうやら彼は、この少年姿が本来の容姿というわけではない様子。
まだ謎も多いですが、エルヴィスが少年の姿になっていることも、自身にかけられた呪いが関係しているようです。

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス「あ?」「エル……?」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

そしてなんと作中には、エルヴィスが大きくなった姿も登場します!
少年姿も愛らしいですが、ジゼルより頭一つ分くらい大きくなった彼の姿には、色気も感じてしまいますね!

さらに単行本1巻の冒頭には、こちらの姿ともまた違った「エルと呼ばれる人物」が描かれていたり……!?

一粒で二度も三度も美味しいエルヴィスの魅力は、今後も要チェックですね♪

バラバラの目的を持つふたりが、心を重ねていく様子にキュン♡

そして特にお伝えしたい本作の魅力は、なんといってもジゼルとエルヴィスが、ゆっくりと心を寄せ合っていく展開です!

出会った当初、エルヴィスはなにかとジゼルを馬鹿にしたり、鼻で笑うような態度をとりますが……。

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス
「エルがそばにいてくれるだけでうれしいの」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

ジゼルはそんな捻くれ者のエルヴィスにも、思いやりを忘れず、尊重し、まっすぐ優しく接していきます。

すると、かたくなだった彼の態度や物腰にも、ゆっくりと変化が表れて……。

ヒロインのジゼルとヒーローのエルヴィス「たとえ赤ちゃんやおじいさんになっていたとしても エルはエルだ」「エルが元気でここにいてくれるなら わたしはそれだけでいいの」「………… ……あっそ」
©Kotoko/TCB/Tara Takagi/SQUARE ENIX

最初はうまく届かなかったジゼルの優しさを、だんだん受け入れ始めて照れてしまうエルヴィスの姿には、萌えてしまうこと必至です!

運命的な出会いを果たした二人が、次第に寄り添い、絆を深めていく姿は、恋愛漫画の醍醐味と言っても過言ではありませんよね♪

ジゼルとエルヴィスの恋物語は、まだまだ始まったばかり。
今後の展開からも、目が離せません!

まとめ

謎の多い俺様性悪ヒーローと心優しいヒロインが、ゆっくりと絆を深め、困難に立ち向かっていく姿が魅力的な今作。

果たして、ジゼルは家から逃れ、エルヴィスも自らの呪いを解くことができるのでしょうか?

単行本は現在5巻まで好評発売中!
ぜひ皆様もご一緒に、彼らの恋の行方を見守りませんか♪ 

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