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『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』無自覚に煽り上手なヒロインと、それに翻弄されるモテ男のメロドラマ!

TL漫画レビュー
『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』1巻
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

「なんだか『月9』っぽい……!」

私が最初に『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』(宮越和草)を読んだとき、ワクワクしながら思ったことです。

トレンディな若者の恋愛や友情を描き、数々の社会現象を巻き起こしたフジテレビの「月9」ドラマ枠。近年は「脱ラブストーリー」路線ですが、かつては王道の恋愛ドラマ枠として名を馳せていました。

自立したヒロイン、魅力的で自信があるモテ男、ふたりの恋の駆け引きや軽快なコミュニケーション、そして感情の揺れ動き……。

本作にはそんな時代を超えて多くの人をときめかせる要素が詰まっています。華やかな現代ものラブストーリーを求めている人にぴったり!

その魅力をご紹介していきますね♪

あらすじ・キャラクター

本作のヒロインはOLの北條理緒(ほうじょう りお)

ヒロインのOL・北條理緒。
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

1か月前に街コンで知り合った男性とカラダを重ね、本気で好きになってしまった後に即失恋……しかも「何一度寝たからってマジになってんの?」というキツい言葉をかけられ、傷心中の彼女。

そのため、「女はHした相手を好きになってしまう」という話題で盛り上がっている同僚たちを前に苦笑い。

しかも、そのトークを同期のいけ好かないモテ男・須賀聡士郎(すが そうしろう)に聞かれてしまいます。

呑み会で須賀とふたりきりになった夜、理緒は彼に真剣な眼差しで「ヤッたやつのこと好きになるって本当か?」と問いかけられます。

理緒が否定すると、「試してみようぜ? 抱かれても本当にお前が俺を好きにならないのか」と言いながらキスしてきて……!?

同期一のモテ男・須賀。
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

そうして、自分に自信があり手練手管が洗練された有能イケメンとの、恋の駆け引きが始まるのです──!

見どころポイント

本作の見どころは、なんと言ってもヒロインとヒーローのキャラクター。

性格とビジュアル、それぞれがとっても魅力的!

言い合いばかりのふたりが関係を築いていく過程も見逃せないポイントです。

そして、美しい作画にも注目です。特に、書き込まれた背景が登場人物たちの魅力をより一層引き立てています。

それでは早速見ていきましょう!

きちんと自尊心を持っているヒロイン・理緒

理緒は仕事熱心で、ストレス発散のためにボクシングジムへ通い、おしゃれにも手を抜かない……まさに憧れのヒロインです。

チャラい男にヤリ逃げされて傷ついても、自分で立ち上がる強さを持っているところは、同じ現代女性として大いに勇気づけられます。

どんなにつらいことがあっても、自分がバカなことをして大変な事態になっても、ひとりで立ち上がるしかないときってありますよね……。

自分で立ちあがろうとする理緒。
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

そんな理緒は、須賀からの強引なアプローチ&売り言葉に買い言葉の末、カラダの関係一歩手前まで流されてしまいます。

翌朝、彼女は趣味のボクシングでパンチを繰り出しながら「くやしいいいいいい────ッ!!!」「須賀が全部悪い!!!」「流されてしまった自分も悔しい!!」と心の中で叫びます。

さらに須賀に会社でキスされ、再び流されそうになった際には「こんなことされて悔しい…というか 安易に抱ける女と見られて──恥ずかしいよ」と内面を吐露。

チョロい女だと思われたくないという気持ちは、彼女が自尊心を持っているからこそ。

涙を流しながら内面を吐露する理緒。
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

イケメンからの強引なアプローチに舞い上がるだけではなく、きちんと拒否したり、自分の気持ちを伝えたりする姿は、現代のヒロインとしてカッコいいな……! と好感が持てます。

「恋の駆け引きができない」と思っている理緒に、須賀は翻弄されっぱなし!?

理緒は失恋したばかりということもあって恋愛に臆病になっており、自分のことを「恋の駆け引きができる程、人間ができてない」と思っています。

対して、お相手の須賀は外見的な魅力にあふれ、仕事でも有能で自己肯定感が強く、社交的でポジティブ。まさにモテ男です。

そんな彼が理緒に強引にアプローチするのは彼女のことが大好きだから……というのはTL漫画的にはお約束! ではあるのですが、須賀の内面は作中でなかなか明かされません(それもじれったくてよき!)。

「抱かれたら好きになるか?」を実証しようとする須賀に翻弄されている理緒ですが、実は須賀もかなり彼女の行動に翻弄されているのでは……と思うんです!

  • 理緒が街コンで出会った男と夜の街に消えていくのを目撃してしまう
  • 理緒が他の男とふたりでいるところに出くわして嫉妬してしまう
  • 社内の女性に冤罪で陥れられそうになったとき、理緒に助けられる
理緒が街コンで出会った相手と夜の街に消えていくところを偶然見てしまう須賀。
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

このように、須賀は理緒が異性といるところを目撃したり、ピンチの時に助けられたり

理緒、恋の駆け引きが苦手という自意識の割には彼のことをけっこう翻弄してませんか?(笑)

無自覚に煽り上手なヒロインと、それに翻弄されるモテ男。本当においしい関係性です!

作者・宮越和草先生の絵の素晴らしさ

宮越和草先生の描くボディラインが爆イケなので、皆さんに見てほしい……!

ぱんっと張り出した胸ときゅっと締まったお尻の理緒、厚い胸板と長い足の須賀、男女ともにナイスな体つきで「眼福……」と惚れ惚れします。

ナイスバディな2人。
引用元:『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』
© 宮越和草 / 彗星社

さらに伝えたいのは、背景の描き込みの素晴らしさ。

漫画の背景が描き込まれていると、キャラの生活感や、どんな雰囲気の会社で働いているのか……そういったことが想像しやすくなって、作品の世界に没入できます。

もちろん描き込めばいいってものじゃなくて、背景の省略や整理整頓も必要。

でも、本作はちょうどいい塩梅で世界観に浸らせてくれます。

背景がしっかり描き込まれている漫画は、ページを長く見ていても目が飽きないんですよね。じっくり読めるし、読み応えもあります。

本作の背景描写は、理緒と須賀のラブストーリーに没入するための名脇役といっても過言ではありません。そんなところもチェックしてみると、より作品を楽しめると思います。

まとめ

『何度抱かれたって、好きになんかならないよ。』は、素直になりきれない男女が織りなす現代ものの恋愛漫画。

自尊心があるヒロインの生き方を楽しむもよし、モテ男が意中の人を落とそうとする過程を楽しむもよし、さまざまな角度から楽しめる作品です。

単行本は現在2巻まで刊行されており、3巻は2024年5月17日に発売決定!

まだ追いつきやすい巻数なので、気になった人はぜひ読んでみてくださいね。

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