「俺TUEEE」系というジャンルを皆さんご存じでしょうか?
「異世界転生もの」や「VRMMOもの」でよく見られる、圧倒的に強い主人公が特にピンチに陥ることもなく、敵を蹴散らし、周囲からも手放しに賞賛され、複数の異性や同性から好意を寄せられるという作品のことです!
「主人公最強」のジャンル名で呼ばれることも多いです。
このジャンルでは男性主人公の作品が多いのですが、『起きたら20年後なんですけど! 〜悪役令嬢のその後のその後〜』(漫画:おの秋人 原作:遠野九重)は主人公が公爵令嬢という、言うなれば「私TUEEE」系となっております!
チート能力を持つヒロインが、自分を陥れた相手に復讐していく爽快ストーリーをご紹介します!
あらすじ
暴風の女帝と呼ばれるフィオリア・ディ・フローレンス公爵令嬢は、領民の事を常に考えている正義感に溢れた超行動派。
父親で国の宰相、そして領主であるグレアム・ディ・フローレンスから1年半ほど領主代行権を預かり、自領を治めるために学園を休学していました。
従者のレクスオールと、訳あってフローレンス家に居候しているヴィンセントに久々の登校を見送られ、学園へと向かいます。
彼女が学園に着くや否や、婚約者でありトリスタン王国第一王子のオズワルド・ディ・トリスタンが好き勝手していて困っていると、女生徒たちに泣きつかれてしまいます。
話を聞いてみると、アンネローゼ・ディ・イソルテという元平民の男爵令嬢が王子を筆頭に貴族の男子たちを侍らせているというのでした……。
噂をすれば、タイミング良くフィオリアの前に現れたオズワルド。開口一番「婚約破棄だ!」とアンネローゼの取り巻きを引き連れやってきます。
婚約破棄の理由は、彼が言うには「アンネローゼへの嫌がらせ」。休学中にどうやって? と頭を悩ませる彼女をよそに捲し立てます。
ありもしない罪をでっち上げ、悪役に仕立て上げようとする王子を庇うかのように出てきたアンネローゼは泣き出し、取り巻きたちがフィオリアに対し怒り始めます。
あまりの茶番具合に関わりたくないとその場を移動しようとしたフィオリアですが、実は遅効性の猛毒を盛られており昏睡状態に陥るのでした……。
そして、目を覚ましたら20年の月日が経っていました。
少年だった従者のレクスオールはいつの間にか立派な青年になっており、彼女だけが時が止まったように20年前の姿だったのです。
昏睡のショックで前世の記憶、この世界が乙女ゲーム『深き眠りのアムネジア』にそっくりであること、そして、アンネローゼはゲームのヒロイン、オズワルドたちは攻略キャラであり、オズワルドルートを選ぶとライバルキャラとしてフィオリアが立ち塞がることを思い出します。
エンディングからは既に20年が経っており、絶賛国は傾き中&実は敵国のスパイだったアンネローゼは現在逃亡中。攻略対象たちのせいで国も大変な状態で――!?
前世の記憶と筋力・魔力・知力で領民たちを助け、アンネローゼたちに借りを返すべく動き出すフィオリア。
カッコ良すぎる爽快なリベンジストーリーが幕を開けます!
注目ポイント
異世界転生・ファンタジーな世界観と恋愛。そして復讐の物語!
要素がてんこ盛りで、一作にぎゅっと詰まっており楽しめます!
それでは、本作のおすすめポイントをご紹介させていただきます♪
見どころポイント1 強すぎる悪役令嬢
知力、武力、魔力、性格、どれをとってもSSR級!!
最強クラスの魔王が襲ってきても返り討ちにしてしまうであろう圧倒的な力と、男女問わず愛されるその人柄。絶対に敵に回したくないけど、味方にいればとっても頼もしい!
そんなフィオリアですが、隙をつかれてしまい、正体不明の毒を盛られ絶体絶命の危機に陥ります。
ですが、そこはSSR級のフィオリア。魔力を全身に渡らせ解毒を試みます。その結果、歳をとらないまま20年眠り続けていました。
そして、眠り続けていたにもかかわらず、起きてすぐに領民のためにと動き始めます!
めちゃくちゃパワフルで、超行動派であることが分かるシーンです。
また、フィオリアは前世の記憶を思い出したことにより、新しい魔法も生成しちゃいます!!
アニメや漫画、ゲームのイメージを参考にしているため、とても美しく! そして強いです!!
本当に、チートすぎでは? 悪役令嬢というよりは、スーパーヒーロー感満載です。
この作品に出てくるどの男性キャラよりも、いっちばん漢らしいかもしれません!
見どころポイント2 レクスオールとヴィンセント、選ばれるのは?
猛毒を盛られ、倒れるフィオリアに対し、レクスオールとヴィンセントは「フィオリアが死ぬはずがない」と確信していました。
そして20年の時が経ち、少年だった彼らは成長し、大人になって再登場します。
レクスオールは従者として研鑽を積み、身体も鍛え、毒にも詳しくなりました。
そしてヴィンセントは、フィオリアが目を覚ます10年前に父親を倒し、現トリスタン王として国王になっていました。
フィオリアが目を覚ます日を信じて生きてきたふたり。
彼らはフィオリアに対し憧れと尊敬、そして恋心を抱いていました。
一方フィオリアは、少年だった頃のふたりに対しては、歳の差もあり異性として見たことがありませんでした。
なので、いつの間にか年上になっていた彼らのかっこよさに、恋愛耐性があまりなかった彼女はドギマギ♡ 婚約も家同士の取り決めで、自分の色恋沙汰には興味が元々なかったこともありウブだったみたいです。
復讐譚も気になりますが、フィオリアがレクスオールとヴィンセント、どちらを選ぶのかも楽しみです!!
見どころポイント3 個性的なサブキャラクターたちにも注目!!
本作にはフィオリア、レクスオール、ヴィンセント以外にも、濃いキャラクターたちが登場します。
例えば、当初婚約者だったオズワルド・ディ・トリスタンやその仲間たち。
皆、アンネローゼにメロメロになってしまう様子は、悪い女に引っかかった男子学生といった感じです! 彼らは20年後にもフィオリアの前に現れ、一悶着あります。
そして今回の黒幕であるアンネローゼ。
彼女は、ゲームでは心優しい純粋な少女だったにもかかわらず、この世界ではまさかの狡猾なスパイ。男たちを手玉に取り、直接自分の手は汚さないあたり、アンネローゼの方が悪役令嬢と言っても過言ではありません!!
しかも彼女は、父親に命令し20年の間ずっと戦争を仕掛けてきていました。この父親も典型的な腐った貴族という印象で、フィオリアに見せ場を存分に与えてくれます(笑)
一癖も二癖もあるキャラクターたちがストーリーを彩ってくれます!
原作ノベルもチェック♪
今回レビューした『起きたら20年後なんですけど! 〜悪役令嬢のその後のその後〜』は、原作小説のコミカライズ版になります。
同タイトルの原作は、「小説家になろう」の異世界転生/転移ランキング[恋愛]で日間・週間・月間1位を獲得したこともある作品です!
そして、ノベル版のイラストはゲームイラストや書籍イラストなど幅広く活躍されている珠梨やすゆき先生がご担当されています!
小説版は2巻で完結しているため、コミックスと合わせて一気読みもおすすめです☆
まとめ
コミカライズ版は4巻で完結しております。
フィオリアの復讐がどうなっていくのか、恋の行方はどうなるのか!
ぜひともご自身で確かめてみてください♪
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