片想いをしてる人も、片想いを経験した人も、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
今回ご紹介する漫画は七里慧先生の『恋愛共同戦線』。
幼なじみの大学生を中心に、さまざまな恋模様を描いたラブストーリーです。
片想いの相手のちょっとしたリアクションで一日中夢心地、自分が自分らしく振舞えないもどかしさに、告白を考えただけで止まらない動悸……めくるめく感情の渦は、まさに感情の宝石箱や~!!
失恋も両想いもキラキラ輝く青春に、もだもだ悶えちゃってください♪
さあ、さっそくストーリーをご紹介していきましょう!
あらすじ
樋口夏葉(ひぐち なつは)は、アルバイト先の店長に2年間片想いをしている大学3年生。
そのアルバイト先である串カツ屋「かず」では夏葉のほかに、幼なじみで同級生の土屋海(つちや かい)やひとつ年上の琴ちゃん、厨房組のたっちー、すずくんなど多くのアルバイトが仲良く働いています。
夏葉が大学進学を機にひとり暮らしをはじめたころ、同じくひとり暮らしをはじめた海とマンションでばったり再会。同じ大学なうえに同じマンションに住んでいることが判明し、一緒に過ごすようになったのでした。
夏葉が海に串カツ屋でのアルバイトを紹介してふたりの仲はますます親密に。
周囲にはつき合っていると思われがちですが、夏葉は店長、海は琴ちゃんと、実は同じバイト先にそれぞれ片想いの相手がいるのです。
お互いの想い人を知っているふたりは恋愛共同戦線を張り、同志としてそれぞれの恋を応援し合うことに!!
不器用なふたりはそれぞれの恋に四苦八苦。
一喜一憂しては作戦会議と称して慰め合ったり叱咤激励したりしているのでした。
ある日のバイト前、気持ちがはやる夏葉は、好きな人がいるのかと店長に質問をしてしまいます。
すると店長からは「年上の美人さんに片想い中…かな」という返答が。
早々に「詰みました」と凹む夏葉でしたが、そんな簡単に恋心は消え去ったりはしないのです!
ふたつの恋は果たして成就するのでしょうか──!?
見どころポイント
それでは本作の見どころポイントを見て行きましょう!
ポイント1. 息もピッタリ! 仲良し幼なじみの夏葉と海
1つ目のポイントはなんと言っても夏葉と海、主人公コンビの掛け合いです。
関西が舞台で多くの登場人物が関西人ということもあり、関西弁での自然なやりとりがあふれる本作。
中でも主人公ふたりの掛け合いはテンポが良いだけでなく、とても仲が良いことが伝わってきます。
それが本当に自然に描かれいていイイんです!!
男前な性格で飾り気のない夏葉と、なにかと面倒見が良くイケメンで優しい海……。
小学生のころ、ふたりはよく一緒に遊んでいました。
小中と一緒に過ごし、別々の高校へ。そして大学で偶然再会。
同じ大学どころか、マンションもアルバイト先も一緒。
学力もバイトも住居のチョイスも息ピッタリです!
いつも一緒にいることが自然で、言いたいことを言い合える関係性はとても貴重!
当然、読者としては「君たち、付き合っちゃえよ!!」と思いますよね!?
「灯台下暗し(とうだいもとくらし)」、近すぎて見えないものもある……とはよく言いますが、一番近くにいて良いところも悪いところもよく知っているふたり。
「灯台下暗し」どころか、「灯台下クッキリ」ですよ! いろいろ知りすぎてますよ!?
それなのに恋に発展しないのはつまり「灯台下クッキリ(人柄)」すぎて「灯台下暗し(恋心)」…ってコト!?
今後、それぞれの恋がどう動いていくのか、乞うご期待です♪
ポイント2. 夏葉の想い人、店長・かずの魅力
ポイント2つ目は夏葉の想い人である店長の星野かず(ほしの かず)。
33歳という若さで自分の店を持つという夢を有言実行したデキる男! そして、自身の串カツ屋で若い学生アルバイトのみんなを束ねる保護者的存在でもあります。
穏やかで、フレンドリーで、真面目……さらに私服姿も素敵!
本人は意識しているのかどうかわかりませんが、アルバイトと自身の間に保っている適度な距離感もグッとくるポイントです。
こちらから相談したら聞いたり気にかけてくれたりするけれど、必要以上に踏み込んでくることはありません。
そっと(そしてきちんと)見守ってくれるタイプの店長、色々とイケメンすぎやしませんか?
お節介でも面倒をみてくれる海も素敵なのですが、対極にある大人の魅力満載の店長……たまりません♡
夏葉が好きになるのも納得です!
そんな“ザ・男前”な店長が片想い中の「年上の美人さん」……果たしてどんな人なのでしょうか?
みなさんきっと驚くはず! ぜひ本編でご確認ください。
ポイント3. リアルなキラキラの青春!
本作には、タイムスリップしたり異世界に行ったり、主人公ふたりが幼い頃生き別れた姉弟だったり……といった特殊な展開やファンタジー要素は一切ありません!
ですが、学生アルバイトたちの楽しげな雰囲気や、恋に悩んだり喜んだり落ち込んだりして過ぎる日々といった学生時代ならではの贅沢な時間、ある一定の時期の限られた期間にしか経験しえない青春が、七里先生の手腕によってすごくリアルにそして繊細に描かれています。
等身大の主人公たちの生活ややり取りがリアルに描かれているおかげで、大好きな人が「ありがとう」と笑いかけてくれただけでふわふわと幸せな気持ちになったり、褒められてもっと頑張ろうと思ったりといったキラキラした気持ちを、読者も一緒に体感することができるのです。
七里先生、青春を再びありがとうございます!!
ぜひみなさんの青春時代を思い出しながら、本作を楽しんでみてください♪
まとめ
いかがでしたか?
大人だけれど大人じゃない、そんな曖昧な眩しさがギュッと詰まった本作。
日々の小さな出来事でその日1日が「いい日」になったり「悪い日」になったりすることを思い出させてくれる作品です。
1巻で主人公たちの恋はさまざまな局面を見せ、物語は新章へ。
本作は完結しているので(全2巻)最後まで一気に読めちゃいます!
ぜひチェックしてみてくださいね♪