乙女ゲームの世界に転生して、その世界のキャラクターと恋に落ちる……という物語は、今や人気ジャンルである異世界転生モノの定番ですよね。
今回ご紹介する『追放された悪役令嬢と転生男爵のスローで不思議な結婚生活』も異世界転生モノなのですが、なんと主人公は男性!
しかも「変態変質者(アブノーマルカリオストロ)」なんて二つ名を持つキャラクターで!?
さらにサブキャラたちは変人ばかり!
露出が多いキャラも出てくるので、苦手な方はご注意を!
「そういうの、大歓迎です!」という同志はどうぞ先にお進みください♪
それではさっそく、本作の魅力をご紹介します!
あらすじ
主人公のクロ・ハートフィールド(19)は、前世の記憶を持つ転生ヒーロー。
現在は乙女ゲーム『火輪が差す頃に、朱に染まる(略称:カサス)』の世界で、辺境の地・シキを治める領主です。
ある日彼は『カサス』内での悪役令嬢、ヴァイオレット・バレンタイン(15)と結婚することに!
彼女がひどく高慢でキツイ性格だったことを覚えていたクロは、うまくやっていける自信がありません。
しかし嫁いで来た彼女は、ゲームの印象とは異なる憂いを帯びた美しい令嬢で……!?
シキに住むクセの強~い領民たちに翻弄されながら、クロとヴァイオレットのドタバタ結婚生活がいま、はじまります!
物語の見どころ
本作の見どころは、なにを隠そうギャグとラブの調和具合!(ギャグ多め)
ここからは主人公からサブキャラまで、本作を彩る個性豊かなキャラクターたちに焦点をあてながら、作品の魅力に迫ります♪
転生ヒーロー、クロの魅力
クロの肉体年齢は19歳。前世での人生も合わせると、彼の現在の精神年齢は44歳です。
そのせいもあってか、クロは本作で一番と言っていいほど理性的なキャラクター。
そしてそれがとっても紳士的に見えて、素敵なんです!
例えばヴァイオレットが嫁いで来た日、彼女はセクシーなランジェリーをまとってクロに初夜を迫るのですが、彼は「私はそんな貴方は嫌いです」と言って制止します。
えっ、ひどい!と一瞬思ってしまいますが、震えながらも「初夜は純潔を捧げる」という教えに従おうとする真面目な彼女を見て、「焦って居場所(繋がり)を作ろうとしなくていいんです」と優しく伝えるのでした。
ちょっとクロ様、素敵すぎやしませんか!?
なぜか広まっている「変態変質者(アブノーマルカリオストロ)」なんてあだ名は、今のところまったく当てはまりません!
この初夜の出来事をきっかけに、ふたりの心の距離は縮まったのでした♡
ちなみにヴァイオレットは見ての通り豊満ボディの持ち主なのですが、クロの見解によると乙女ゲームのヒロインは控えめ体型の子が多く、一方のライバルポジションであるキャラクターは、ヒロインと対比させるために胸が大きい子が多いのだとか。
クロさん……役得ですね(笑)。
それにしても、こんな魅惑的なヴァイオレットを前にしてなびかないなんて……好感度、上がりまくりです!!
さて、そんな鋼の理性を持つクロについて、特筆したいことがもう一点。
それは彼のツッコミ力(りょく)です!
前述の通り、この作品には個性的なキャラクターがたくさん出てきます。
そして彼らの言動にたびたびツッコミを入れるのがクロ。
執事に、ヴァイオレットに、領民たち相手に! 心の中でも、声に出してもツッコミをかまします!
クロが存在しなければ、間違いなくこの漫画はさらにハチャメチャ状態になっていたことでしょう(笑)。
そんな彼のツッコミにも、注目してみてくださいね!
ヴァイオレットの変化
クロの前世の記憶によると、ヴァイオレットは高慢な悪役令嬢でした。
しかし、クロの元に嫁いできた彼女はまるで別人!?
屋敷にやってきた日は丁寧な挨拶からはじまり、受け答えも礼儀正しく、クロを驚かせます。
さらにその夜、夫婦になったのだからと初夜の準備を入念に行い、自らクロの部屋を訪れる健気さも。
翌日には「夫の仕事を知っておきたい」とクロの畑作にも同行します!
え……ええ子やん!?
そう、彼女、根は真面目な良い子なのです。
嫁ぐ前に通っていたアゼリア学園では、婚約者であった第三皇子ヴァーミリオン・ランドルフにふさわしい女性になるために剣の腕を磨き、学力も常にトップクラスを維持する努力家でした。
しかし彼のことが好きすぎるあまり、彼に近寄る女子たちを威圧したり、身分による差別をしたり……さらには彼が想いを寄せる『カサス』のヒロインに決闘まで申し込むという行き過ぎた行動まで!
結果敗北してしまい、それが原因で婚約破棄となってしまいます。
そんな事情を経てクロの元へと嫁いで来たヴァイオレットは、自身を嫌いになりかけていましたが、クロや領民たちと交流していくにつれ、身分差別をしていた過去を悔やみ、クロの隣で彼のように周りに慕われる存在になりたい、と思うようになります……!
努力家のヴァイオレットならきっとなれる!
いつか彼女が「なりたい自分」になれる日が来ることを切に願います!
集まれ! 愉快な領民さん♪
さて、お待たせいたしました!
最後にご紹介するのは本作に必要不可欠な(?)、シキの個性豊かな領民たちです!
さっそくマトモな方(ほう)からご紹介します♪
まずはクロの秘書であり養子でもある美少年、グレイ。
かわいらしい見た目とは裏腹に、クロに対して思ったことを遠慮なくズバズバと言うなかなか図太い神経の持ち主です。
散々な言われようのクロは、見どころですよ!
続いては教会のシスター、シアン・シアーズ。
初登場でクロにドロップキックをかまし、教会関係者なのに大きくスリットの入った服を着ているハチャメチャなシスターです!
初対面のヴァイオレットを「イオちゃん」と呼んでいることから、今後ヴァイオレットのよき友人になりそうな予感……?
そして、黒魔術に傾倒しているオーキッドに、怪我を治すことに興奮する医者のアイボリー、大の女好きなカーキー、etc.
字面だけでもかなりインパクトの強いキャラクターが揃っていることは、おわかりいただけたかと思います。
強烈な個性を持つ領民の面々に、さすがのヴァイオレットもこの領地でうまくやっていく自信がない様子……そりゃそうだ(笑)。
そして最後にもうひとり、プラスαで旅人のシュバルツも。
彼女、初登場では全裸というかなりヤバイ変態さんです(笑)。
どうやら彼女は自身の肉体に自信があるらしく、その芸術性を訴えてきます。
変わった領民たちで耐性がついているはずのクロでさえ、これにはドン引きです。
どうやら彼女は1週間ほどシキに滞在するようなのですが、クロには懸念がありました。
実は『カサス』で「シュバルツ」は殺し屋的なポジションのキャラクター。
相当変わってはいるものの普通の旅人のように振る舞う彼女からは、邪気は感じられませんが……果たして!?
クロの心配は杞憂か否か?
結果は漫画でご確認ください♪
まとめ
いかがでしたか?
徐々に距離を縮めるクロとヴァイオレットですが、1巻の時点ではまだ“本物の夫婦”というところまで想いは通じ合っていない様子。
今後ふたりの関係に変化は訪れるのでしょうか!?
2024年4月現在2巻まで発売している本作、みなさんもぜひ読んでみてくださいね♪
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