私たちの身の回りには「貴族」を題材に扱った作品が数多く存在します。
しかも恋愛要素が絡むと、高貴なオーラを身にまとったイケメン男子が必ず出てくると言っても過言ではないでしょう!
キラキラと輝く彼らは、見ているだけで目や心の保養になりますよね♡
そこで今回、皆さまにご紹介したいのは『辺境の貧乏伯爵に嫁ぐことになったので領地改革に励みます ~the letter from Boule~』(原作:花波薫歩・ボダックス / 漫画:深山じお)。
本作には、甘いルックスをした伯爵が登場します!
※当記事では2巻の表紙画像を使用しておりますが、記事の内容は1巻を読んでのレビューになります
あらすじ
アルカン王国の名門モンタン公爵家の第一令嬢であるアンジェリクは、ある日、従姉妹のシャルロットに濡れ衣を着せられてしまいます。
そしてそれが原因で、第二王子エルネストとの婚約が破棄されることに。
さらには、アルカン王国の北の最果て・ブール郡を領地とするセルジュ・ボルテール伯爵に嫁ぐよう、王から命令が下されたのでした。
これまでセルジュと一度も顔を合わせたことがないアンジェリク。
父親から聞いた「貧乏伯爵」という情報以外、彼について何も知りません……。
「私の夫はどんな人なのかしら」
「どこか一つでもいいから 好きになれるところがありますように」
そんな疑問や淡い気持ちを抱きつつ、ブールの地に足を踏み入れたアンジェリクは、ついにセルジュと対面を果たします。
なんと彼は、こんなに整った人は見たことがないと思うくらい美しい男性で――!?
辺境地での夫婦生活が、いざはじまります!
登場人物
アンジェリク:モンタン公爵家の第一令嬢。公爵家の跡取りとして領主教育を受けてきた。
好物のお肉を食べるため、そして生活困窮者を減らすために領地改革に励む。
セルジュ:モンタン家に並ぶほどの名家バルニエ公爵家出身。
実家に勘当されており、領地と爵位はもらったものの、援助は一切してもらえていない。
ここに注目!
出会ってからすぐに惹かれ合っていったアンジェリクとセルジュ。
けれども1巻の時点では、セルジュがアンジェリクの手の甲や髪にキスをするくらいで、深い関係になることはありません。
そう! 新婚なのに夫婦らしいことがまったくできていないんです!!
でもそういうところも“ふたりらしさ”を感じますし、本作の見どころのひとつだと思います。
ここからはアンジェリクとセルジュのキャラクター性を、もっと深掘りしていきましょう♪
SIDE.アンジェリク:彼女のなかでは「恋愛<領地改革」!?
アンジェリクは他人を思いやれる優しい性格の持ち主です。
エルネストとの婚約が破棄されたとき、父親の立場が悪くなってしまうかもしれないことを真っ先に気にしていました。
また、嫁いだ先で出会った侍女のセロー夫人から“ブールの現状”を聞き、自身が考えていたよりも貧しいと知った際には、驚きとショックでいっぱいに!
すぐさまセルジュの元へ向かいます。
ナイトドレス姿で寝室に入って来たアンジェリクを見たセルジュは、彼女の服を脱がそうとし、漂い始めた甘々ムード♡
……をアンジェリクが強制終了!!
領主でありながらも2年間領民の暮らしを全く考えてこなかった彼に、お説教をしたのでした。
その場の空気に流されないアンジェリク、流石です(笑)。
一方お預けをくらってしまったセルジュはちょっぴり可哀想……。
でもこれまで領主としての仕事をサボってきたツケが回ってきたと思えば、仕方がないのかもしれません!
そして彼女の思いは、セルジュにもしっかりと届いているようです。
「きみと一緒に この地をよくしていきたいと今は本気で思ってる」と宣言した彼からは、反省や決意が感じられます。
これからふたりで力を合わせて頑張っていってほしいものです!
SIDE.セルジュ:自他共に認める“ドラゴンオタク”
そもそも何故セルジュは領地を放ったらかしにしていたのでしょうか?
その理由は……ドラゴンの探究しかしていなかったから!
実は彼、6歳のころにドラゴンと出合い、そこからず〜っとドラゴンに夢中なのです!
アンジェリクがセルジュの城へやってきた初日に「廃墟」だと思うほど荒れていたのは、彼が現在世話をしている2匹のドラゴンたちの宿舎ができるまで、城の中で飼っていたからでした。
ドラゴンについて語るときのセルジュは、とても生き生きとしていて、まるで少年のよう♪
「ドラゴンがいる」というおとぎ話のような話をアンジェリクに信じてもらえたときはすごく幸せそうで、見ているこちらも嬉しくなっちゃいます♡
ただどうやら彼は、アンジェリクよりもドラゴンを優先することがあるようで……。
例えばアンジェリクがお肉好きだと分かっていながらも、ドラゴンにあげるお肉を優先!
夕食も朝食も野菜だけの食事に、アンジェリクは疑問を抱きます。
そんな彼女に、ドラゴンの主食がお肉だとバレてしまったときには、かなり動揺!
でも、心の広いアンジェリクに「あの子たちのお肉を取ったりしないわよ」と言われてホッとします。
そういうちゃっかりしているところもかわいいです(笑)。
SIDE.アンジェリク&セルジュ:しっかりと互いを想い合う
ここまであまり触れてきませんでしたが……もちろん本作には、夫婦となったアンジェリクとセルジュの胸キュンシーンもたくさんあります。
例えば、初めて出会った日だと、“モンタン家のアンジェリク”ではなくなった彼女が感傷に浸っていたときにセルジュが抱きしめて「僕でよければ いつでも頼って」と伝えるシーンが。
包容力たっぷりでカッコいいセルジュ……♡
彼はドラゴンオタクで領地をほったらかしているポンコツ領主なだけじゃないんです!
キメるときにはキメる男なんですよ!!
1巻では、どちらかというとセルジュがアンジェリクにリードされている感じでしたが(笑)、今後、逆に彼がアンジェリクをきっちりと支える姿を見られるのか……?
乞うご期待です!
原作ノベル、関連PVも展開中
今回レビューした『辺境の貧乏伯爵に嫁ぐことになったので領地改革に励みます ~the letter from Boule~』は、実はコミカライズ作品。
原作となる『辺境の貧乏伯爵に嫁ぐことになったので領地改革に励みます ~ドラゴンと公爵令嬢~』は、2021年4〜10月に開催された「第3回アース・スターノベル大賞」にて大賞を受賞しています。
ノベル版のイラストは、キャラクターデザインや書籍のイラストなどを数多く手掛ける、ボダックス先生が担当。
2023年12月現在、3巻まで発売中です。
活字でも本作の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか?
他にも、株式会社アース・スター エンターテイメントの公式YouTubeチャンネルにて、ボイス付き特別PVやコミックCMが配信されています。
アンジェリク役はかわいさの中に凛とした雰囲気も漂う声で魅了する明坂聡美さん、セルジュ役は透明感のある艶やかな声が特徴的な小林千晃さんが担当しています。
おふたりともピッタリ過ぎて、物語の世界にスッと入り込むことができちゃいますよ。
さらには、第1話の試し読み動画も!
気になる人はぜひ、チェックしてみてくださいね♪
まとめ
コミカライズ版の単行本は、現在2巻まで発売中!
ここからいよいよ領地改革が本格的にスタートしていきます。
そんななかで、ふたりの夫婦生活のほうにも進展があるかも……?
気になる方はぜひ読んでみてください★
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