ここ数年、悪役令嬢モノや異世界転生モノが流行っていますが、それらの要素が含まれない「王族・貴族」漫画もたくさん存在します。
今回ご紹介する『誰かこの状況を説明してください! ~契約から始まるウェディング~』は、ラブコメでありながらも恋愛に無頓着(!?)な令嬢が登場!
自分らしく生きる彼女から元気や癒やしをたっぷりもらうことができちゃいます♪
また、そんな彼女に魅了され、イケメン当主が振り回されるのも見どころのひとつ。
本作は作家・徒然花先生が執筆したライトノベルが原作ですが、ここでは漫画家・木野咲カズラ先生が手掛けるコミカライズ版1巻で描かれているストーリーをみていきましょう!
あらすじ
借金を抱えていた貧乏貴族の令嬢であるヴィオラ・マンジェリカ・ユーフォルビアのもとに、縁談話が舞い込んできました。
お相手の男性は、これまで一切面識がなかった超名門公爵家の当主、サーシス・ティネンシス・フィサリス。
借金の肩代わりと引き換えにヴィオラと婚姻したいとのこと。
しかし、ヴィオラとサーシスがふたりきりになったときに、彼の口から出たプロポーズの言葉は「私のお飾りの妻になっていただけませんか?」!?
実はサーシスには6年ほど前から付き合っている恋人のカレンデュラがいたのですが、その女性が元流浪の踊り子であるため、周囲から厳しく結婚を反対されていたということが明らかになります。
そんななかで彼は「身を固めろ」とうるさく言われ続けていたのでした。
彼との契約結婚は借金がなくなるだけでなく、「衣食住を完全保証」「後継ぎ不要」「社交自由」「恋人を作ってもOK」という好条件付き。
そこでヴィオラは考えを巡らせた末に、お飾りの妻を演じることを引き受けて……。
登場人物
ヴィオラ・マンジェリカ・ユーフォルビア:生まれてから18年間恋愛をしたことがなく、一生独身でも良いと思っていた。貴族出身だが派手なセレブ生活に興味がなく、サーシスに対して恋愛感情を抱いていない様子。
サーシス・ティネンシス・フィサリス:超名門公爵家の当主で、王宮の特務師団長でもあるエリート。超美形であるがゆえに、女性を卒倒させてしまうことも。普段は別棟でカレンデュラと共に生活を送っていた。
ここに注目!
本作は契約結婚からスタートということで、最初ふたりの間に“愛”はありませんでした。
けれども物語が進むにつれてサーシスがヴィオラに惹かれていくようになります。
彼の心を掴んだ“ヴィオラの魅力”は、コミカライズ版1巻でもところどころで描写されているので、ここから一緒にチェックしていきましょう!
ヴィオラの魅力1:サーシスに恋していないのが逆に良い!?
前述の通り、ヴィオラの旦那様となったサーシスには愛人(=カレンデュラ)がいます。
そのことはすでにヴィオラだけでなく、屋敷に仕える使用人たちも知っている模様。
とはいえサーシスとカレンデュラの仲睦まじい姿を見たら、彼への愛情はなくてもモヤっとしてしまうのではないでしょうか……?
実際、使用人たちはよく思っていなかったようです。
けれどヴィオラはまったくそんな素振りを見せません!
ふたりがいつも別棟で生活をしていると知ったときも、すんなりと受け入れたのでした。
それはもうサーシスが動揺してしまうほどあっさりと(笑)。
しかも偶然、別棟でイチャついていたサーシスとカレンデュラを見かけてしまった際には、声をかけずにその場を後にします。
サーシスがいなくても全然平気だと思っているとはいえ、契約結婚をしてまで愛人を守りたいと思っている彼のことを「素敵」だと言って退けちゃうヴィオラ……器が大きいですよね!
だからこそヴィオラは仮面妻を滞りなく演じ続けられているし、サーシスに興味を持たれるようになるのではないでしょうか?(追われないからこそ追いたくなってしまうみたいな……)
コミカライズ1巻の段階でも、自分のことを好いていないと分かるようなヴィオラの発言に、サーシスが微妙そうな表情を見せるシーンがありました。
ちなみに、常に気を張っているサーシスが甘えている姿を見てもヴィオラはギャップ萌えしなかったようです。
ヴィオラを(恋愛的な意味で)攻略するのは、かなり難しそう(笑)!!
ヴィオラの魅力2:自分ができることを積極的にやる!
サーシスの妻になった直後、ご飯を食べること以外、特にすることがなくなってしまったヴィオラ。
そのままダラダラと過ごすという選択肢もあったのですが、それを選ばなかったのも彼女の良いところ!
ヴィオラは実家で毎日やっていた掃除や洗濯、庭仕事などのスキルを活かしながら、使用人と一緒に寂しい雰囲気の屋敷を活気づけていくことになります。
その結果、契約結婚をしてから1か月経ったころには、使用人たちともすっかり馴染み、料理長と侍女長が夫婦であるなどといったプライベートを知るほどの仲良しに!?
普段別棟で食事を摂っていたサーシスが突然本館で食事をすると言い出したときはチームプレーをフル発揮し、事なきを得たのでした★
(サーシスの考えが読めず、みんな終始ヒヤヒヤしていましたが笑)
また、彼女の中ではお飾りの妻をきちんと演じなければならないという思いもあるようで……。
王宮から夜会の招待状が届いたときには、「社交は免除で良い」という契約だったものの参加することに。
会場に着いた後、サーシスと共に行動しながら一通り挨拶を済ませ、他の参加者たちとのダンスも卒なくこなしていきます。
しかしサーシスとふたりきりになった際、体力も精神力も削られる社交に疲れてしまったせいで「…旦那様が逃げ出したくなるのもわかる気がしました」と思わず本音がポロリ。
この一言もサーシスの心を動かすきっかけになったのかも?
ヴィオラの魅力3:自身がピンチになりそうでも動じない!?
ここまで読んでくださった皆さんはすでに気付いているとは思いますが、ヴィオラは妻になった後もかなり自由に生きています(笑)。
そのうえ、本作では彼女の心の内も丁寧に描かれているため、彼女の好奇心旺盛っぷりがわかる場面も!
例えば、カレンデュラがヴィオラに会うために本館に突然乗り込んできたときは、修羅場に怯えるよりも好奇心のほうが勝ってしまい大興奮。
他にも、夜会で他の令嬢たちに絡まれた際は、密かにロマンス小説のような展開を求めたのでした。
(気の良い令嬢ばかりですぐに打ち解けていましたが)
でも相手にひるまないくらい心が強くないと、イケメン当主の妻なんてやっていられませんよね!
今後もヴィオラには、周りに流されず“自らの道”を突き進んでいってほしいです。
原作ノベル、関連PV、ドラマCDも公開中
冒頭でも少し触れた通り、本作はライトノベルが原作となっています。
2013年1月から小説投稿サイト『小説家になろう』で連載が始まり、同年9月にはフロンティアワークスから書籍版が刊行されました!イラストはイラストレーターの萩原 凛先生が担当しています。
※2024年1月現在9巻まで発売中です
また、昨年にはコミカライズ版8巻が発売されるにあたり宣伝PVも公開♪
こちらでは本記事で触れてきた1巻の先の展開もチラッと確認することができちゃいますよ!
他にも特別書き下ろしブックレット(120P)が付属したドラマCDも発売中!
さまざまな展開を見せる本作を、ぜひ目や耳で楽しんでみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回ご紹介したコミカライズ版は、2024年2月現在9巻まで発売中です。
はたして今後、愛人に夢中だったサーシスがヴィオラにどんなアプローチをしていくのか……。
ヴィオラのサーシスに対する想いの変化も見逃せません!
ぜひコミカライズ版・原作小説どちらもご覧ください♡
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